我がまま小皇帝をどうにかして戦力化 【墨守成规】の幹部が問題

郵便ポストは緑(大連2013年5月)

 

「墨守成規」とは、昔からのやり方に固執し、変わらないこと。会社経営層が墨守成規に陥っていたのでは、主戦力であるはずの若手の支持が得られない。

 

成功のヒント 中国ことわざ・格言

心の欲する所に随う

  • 中国語:随心所欲   [ suí xīn suǒ yù ]
  • 出典:論語(为政)
  • 意味:思いのままにする。ほしいままに振る舞うこと。

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傷心惨目

  • 中国語:伤心惨目   [ shāng xīn cǎn mù ]
  • 出典:李华(吊古战场文)
  • 意味:非常に悲惨であることの例え。目を背けたくなるほど悲惨であること。

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節衣縮食

  • 中国語:节衣缩食   [ jié yī suō shí ]
  • 出典:史記(贷殖列传)
  • 意味:衣類や食を節約すること。生活を切り詰めることの例え。

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墨守成規

  • 中国語:墨守成规   [mò shǒu chéng guī]
  • 出典:黄宗羲(钱退山诗文序)
  • 意味:「成規」とは昔からのやり方のこと。古いしきたりに固執し、変わらないこと。古い習慣を固く守り融通がきかないこと。杓子定規であること。
  • 語源:戦国時代の思想家である墨翟(墨子)は城を守ることに長じたことから、後に「墨守」を固く守るという意味に使われるようになりました。

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遊刃有余

  • 中国語:游刃有余   [ yóu rèn yǒu yú ]
  • 出典:庄子(养生主)
  • 意味:熟練した技術、豊富な経験があり問題を解決にも多くの力を必要としない。余裕綽々で事に当たることの例え。

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小皇帝、小公主、90后《面白中国語》

  • 中国語:小皇帝,小公主,90后    [ xiǎo huáng dì, xiǎo gong zhǔ, jiǔ líng hòu ]
  • 解説:「小皇帝」とは一人っ子政策以後生まれた男児のこと。女児は「小公主」と呼ばれる。1980年代~1990年代に生まれたため、80年代生まれは「80后」、90年代生まれは「90后」と呼ばれる。
  • 「小皇帝」世代は、「改革開放」による消費社会が現出してから生まれ、成長した。そのため、ファッションなど流行に関心が高く、考え方は楽観的である。
  • 彼らは、両親と祖父母からの資金と愛情を一身に受けたことから、「6つのポケット」があると揶揄された。また、自分の好きな物を集め、好きなものを食べ、それが当たり前だと思っている。

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記事:我がまま小皇帝をどうにかして戦力化 【墨守成规】の幹部が問題

やらなかった方がまし

 大々的に実施した社内セールスキャンペーン。結果は、業績が上がるどころか、「傷心惨目」、困惑の極みの体で終わった。

 それは、会社の月次業績が比較的安定していた頃のこと。そこそこの数字が出ればそれで良しとする空気が社内に漂うようになった。しかし、それで満足していると、いずれそれが「壁」となり社内に活気が薄れていくのが透けて見える。

 そこで会社組織としての突破力を養い、更に一段二段、高い業績を目指すことが急務となり、そのことがキャンペーン実施の目的であった。

 幹部社員とも十分に話し合い、優秀社員には表彰と賞品も用意するなど、通常月以上のコストもかけた。にもかかわらず、結果はいつもの通りの平凡な実績で終わった。

 結局、数字だけで見るなら持ち出しの方が多く、やらない方がよかった、というぼやきも…

 

世代間ギャップ

 会社の実働の主力は若手の社員達。主には1990年以降に生まれた「90后」と呼ばれる人たちです。彼らが自らの意志をもって能動的な仕事をしない限りは、会社業績の伸びは期待できません。その主力の彼らが想定通りに動かなかったことが大きい。

 実は、当時の経営幹部たちは、言わば90后の彼らたちの親世代と重なっています。幼少期や青春時代は経済発展が十分ではなく混沌とした時代でした。そんな中、「節衣縮食」と、生活を切り詰め懸命に生きてきたのです。そして、会社の管理職となりました。

 そのような時代背景を持つ経営幹部が企画したセールスキャンペーン。残念ですが、経営幹部が、若い社員達にモチベーションを与えられなかったことが失敗の原因であったもいえます。

 例えば、成績優秀者のために準備した賞品は、幹部である自分たちは貰ってうれしいモノ、例えばバッグやネクタイなど、を選んだようです。しかし、それは90后の若者の目には魅力的とは映らなかったようです。

 

呆れるわがまま

 それもそのはず。90后の彼らは、大抵のモノは親から与えられていて既に持っていたのですから。

 1979年から一人っ子政策が始まり、2014年に緩和されるまで厳格に運用されていました。その真っ只中に生まれた彼等は、両親や祖父母の愛情を一身に受け、何不自由なく育ったのです。六つのポケットを持つとまで言われる彼らは、「小皇帝」と揶揄されました。女児の場合は「小公主」と。

 おいしいものをたらふく食べ、欲しい物はなんでも買い揃えてくれる。パソコンやタブレットにスマホ、中には車まで持っているのが彼等。そんな若者には少々のモノでは魅力を感じないのも頷けます。

 一方、流行には高い関心を示すが、忍耐力が十分ではないと言えます。

 折角、日系企業に就職できたのに、ある日突然、しかも勤務の最中に「僕、今、会社を辞めます」と。何じゃそれ…

 小皇帝の彼らはいわば苦労知らずのわがまま。「随心所欲」という言葉を彷彿とさせます。そう考えると、キャンペーンが失敗したことは必然であったのです。

 

頭が固い幹部

 会社組織の中で多数派を占める小皇帝たち。持っていないものは無い彼らに相対するハングリー世代の経営幹部たち。少々の賞品では動かなかった現実を目の当たりにして「今どきの若い者は…」と愚痴ること…

 年長の幹部社員は、過去から引きずっている固定的な考え方は捨て去らないと、「墨守成」だと、若手からの支持は得られそうにありません。挙句の果てに「老害」だと思われてしまいかねない。

 古いことに固執し、ちっとも変わらないようでは、この変化の激しい社会の中で、すぐに孤立してしまいます。現実に対して柔軟に対応することが不可欠なのです。

 

求められる現場能力

 小皇帝世代も含めて、会社内の各世代の社員にそれぞれ能動的に動いてもらうにはどうすべきか。という問題を考え対処することができる、柔軟なマネジメント力を身に着ける努力が求められます。

 庄子は「游刃有余」という言葉を残しています。余裕をもって事に当たることができるような経営幹部になることが必要なのです。

 何だかんだ言っても、多数派である小皇帝世代に活躍してもらわないと、会社の明日は展望できないのですから。

 そうであるならば、現場経験が豊かな経営層幹部が必要です。もちろん「現場」とは、中国での現場のこと。モノやお金だけではないマネジメント。その経験の浅深、巧拙が事業運営に大きな影響を与えることになります。

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