【足るを知れば辱められず】一所懸命の努力 結果は大体でいいじゃないか

雪はそれほど降らない大連でもこんなことが。雪景色の大連駅(2,012年12月)

細かなマネジメントに慣れ親しんだ日本人が、いわば対角線上にあるかのような中国で仕事をする。成功の要因はそこに潜んでいる…

 

成功のヒント 中国ことわざ・格言

奇と為すに足らず

  • 中国語:不足为奇   [ bù zú wéi qí ]
  • 出典:毕仲游(祭范德孺文)
  • 意味:奇とするほどでもないこと。怪しむには足りない。ありふれたこと。

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正経八百(せいけいはっぴゃく)

  • 中国語:正经八百   [ zhèng jīng bā bǎi ]
  • 出典:张天民小说(创业)
  • 意味:非常に真面目であること。冗談が通じないほど堅苦しい様子。

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相差無幾

  • 中国語:相差无几   [ xiāng chā wú jǐ ]
  • 出典:老子
  • 意味:二つのものは、いくらも違わないこと。

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足るを知れば辱められず

  • 中国語:知足不辱   [ zhī zú bù rǔ ]
  • 出典:老子(第四十四章)
  • 原文:知足不辱,知止不殆 [ zhī zú bù rǔ,zhī zhǐ bù dài ]
  • 意味:満足することを知れば、羞辱されることもない。抑制することを知れば、危険に遭遇することもない。

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疲惫(ひはい)して堪(た)えず(疲憊不堪)

  • 中国語:疲惫不堪   [ pí bèi bù kān ]
  • 出典:武松演义
  • 意味:くたくたに疲れてどうにもならない。

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以て意と為さず(不以為意

  • 中国語:不以为意   [ bù yǐ wéi yì ]
  • 出典:史記(律書)
  • 意味:気にしない、心にかけない、なんとも思わない、意に介さない、等。

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差(やや)かに人の意を強くす(差強人意)

  • 中国語:差强人意   [ chā qiáng rén yì ]
  • 出典:後漢書
  • 意味:まあまあだ。まずまずのところだ。ほぼ満足できる。そんなに良くはないが、何とか満足できる状態。いわば60点主義。

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記事:【足るを知れば辱められず】一所懸命の努力 結果は大体でいいじゃないか

ああしんど

 「只今、1分遅れで運行しております。お急ぎのところ誠に申し訳ございません」と、久しぶりの電車内で流れた車内アナウンス。僅か、1分遅れのことでそこまで言うか…

 正経八百」にも程がある、と感じたものだ。15年近い中国勤務を終え本帰国したら、日本の「当たり前」が何とも堅苦しい。

 

ゆるゆる?

 一方、当時の中国はというと…

 2004年から2010年の間、毎月のように大連から瀋陽へ出張していました。当時は、中国版新幹線である「高鉄」はまだ存在せず、専ら電気機関車が牽引する在来型の特急列車に乗車して約400キロの間を行き来していたのですが、定刻運行はむしろ稀。そのせいかどうか、1分どころか30分遅れでも何のアナウンスも無かったと記憶しています。「以て意と為さず」とばかりに…

 例え運行遅れが発生したとしても、その原因は少なくとも車内アナウンスを行う乗務員には無いのだから、という理屈なのだろうか。

 

枚挙に遑なし

 大連に赴任したのは2000年4月。当時、会社に近かった開発区に住むことにしました。そこは、市街地からは40キロほど離れていて、付近には何もなかったので、土日には繁華街のある「市内」へよく行きました。ある時、乗り合いバスに乗ってみましたが、一向に発車する気配がなく、運転手に尋ねたら、「そこそこ客が乗車したら出発するよ」と。何ともアバウト。

 がらがらで走るような不効率なことは避けたいとの事なのでしょうが。勿論、時刻表なんてあるわけが無い…

 実は、そのような類のことは「奇と為すに足らず」、枚挙にいとまがない。

 当時は、まだまだ「人治」が色濃く、同じお役人であっても、人によって言うことが違ったり、同じ人でもその時々で違ったりと、いいかげんとしか思えなかったものです。ただ、向こうにはそれなりの事情があったのでだろう。

 

まあまあでよし

 幅がとても広い、よく言えば柔軟な社会。しかし、堅苦しいまでのルールの中で、長い間、仕事をしてきた日本人が、別世界のような環境で、与えられたミッションをやり遂げることは容易ではありません。日本式の考え方を踏襲しようとするものなら「疲惫して堪えず」となりかねません。

 だからというわけでは無いが、中国で日本人として成功を得るためのひとつのポイントは「差かに人の意を強くす」との考え方を取り入れることではないだろうか。いってみれば、目標に向かって懸命に取り組み、その結果60点も取れたら良しとする。いわば積極的な妥協だ。

 

少しは老獪に

 足るを知れば辱められず」とあるように、60点で取り敢えず納得したいものだ。組織内に地力をつけて、更に上に挑戦。そして60点で妥協する。何度か繰り返すうちに地力が増してくるはずだ。

 ここで避けなければならないのは「漫然とした妥協」。適当にやり過ごそうなんて思っていてはここでも通用しない。成功するか否かは、責任者たる人の考え方のほんの少しの違いなのです。「相差無幾」なのですから…

 真面目を包み込むような老獪さも必要なのではないでしょうか。

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