【守株待兎】では成功しない 正能量はプラス思考 楽観主義で

大連駅(2018年5月)

 

実は、物事が上手くいかないことが多いのは、あたりまえ。だから、そんな時に溜息をついてふさぎ込んでも、未来への明かりは見えてこない…

 

成功のヒント 中国ことわざ・格言

唉声嘆気

  • 中国語:唉声叹气   [ āi shēng tàn qì ]
  • 出典:凌濛初(二刻拍案惊奇)
  • 意味:がっかりして嘆息すること。

»記事へ

 

株を守りて兎を待つ

  • 中国語:守株待兔   [ shǒu zhū dài tù ]
  • 出典:韓非子
  • 意味:一度よいことを経験すると同じことを期待して融通がきかず(教条的になり)、変化に対応できない愚かなことになってしまう。
  • 故事:宋の国で、ある農民が野良仕事中に、目の前に兎が跳んできて偶然にもそこにあった切り株に頭をぶつけて死んでしまった。農民は労せずして兎を手に入れたのです。その日以降、連日株の前でじっと兎が来るのを待っていたが一向に兎は来ませんでした。

»記事へ

 

心胸開闊

  • 中国語:心胸开阔   [ xīn xiōng kāi kuò ]
  • 出典:朱熹(答吕子约)
  • 意味:度量が大きく心が広いこと。おおらかであること。

»記事へ

 

人生意の如くならざる事十の八九

  • 中国語:人生不如意事十之八九   [ rén shēng bù rúyì shì shí zhī bā jiǔ ]
  • 出典:晋书(羊祜传)
  • 意味:人生では十の事の内八、九が上手くいかない。

»記事へ

» 成功の中国ことわざ・格言リスト

 

記事:【守株待兎】では成功しない 正能量はプラス思考 楽観主義で

ふさぎ込んでいても

 やらんかなの強い思いで始めた中国での仕事。しかし、なかなか思うようにいかない。いつの間にか、「唉声嘆気」、ああと溜息をつくことしきり。

 しかし、考えてみれば持っているのは、日本での経験と知識だけ。習慣も考え方も大きく異なる現地では、それらの使い出は限定的。ただ頑張っても、そうは簡単ではないし、むしろ、うまくいかないことが圧倒的に多いのが中国での現実。

 溜息をつきたくなる気持ちは理解できますが、ふさぎ込んでいたって成功への明かりは見えては来ません。

 

正能量とは

 そんな時にこそ、「心胸開闊」の如くおおらかでありたいもの。つまり、ポジティブに物事を考えるべきなのです。

 所謂、「正能量」に他なりません。「正能量」とは、プラスエネルギーとか、ポジティブエネルギーという意味です。人間が前向きに生きていくための事柄や心理などを指して「正能量」と表現したそうです。

 「楽しいから笑うのではない,笑うから楽しいのだ」と言われるように、因果関係を逆にして、感情を呼び起こすために、そうであるかのような行動を先に取ると効果があると。

 高めの営業目標を立てると、そこに到達する可能性が出てくるのに対し、低めの目標では、それさえも達成が難しくなるのと、一脈相通ずるものを感じます。

 「正能量」という言葉を聞いただけで、勇気が湧いてきて心が前向きになるから不思議です。

 

よからんは不思議

 「プラス思考」とも言い換えることができる「正能量」は、人生の成功の要因の一つです。

 その対極にあるのが「負能量」。困難な状況に直面した時に悲観的に考え、もう駄目だとあきらめてしまう。

 人生不如意事十之八九」とあるように、思うようにいかないことの方が多いというのが当たり前の人生の姿。従って、上手くいかないという状況の中であっても、未来への希望を持ち努力を続ける。そこには明確な意志がはたらく。だからこそ、やがてトンネルは必ず抜ける。そう、冬は必ず春となるのです。やまない雨はありません。良いことがあること自体が不思議なことと考えた方がよいのです。

 

楽観主義で

 プラス思考は楽観主義でもあります。

 人生には、大した努力もしていないのに、まぐれ当たりのラッキーもあり得ます。しかし、これが油断のならない曲者。

 その「偶然のラッキー」に味を占めて、以後の努力を怠り、ただ「株を守りて兎を待つ」という姿勢になってしまっては、楽観主義とは言えません。待っているだけで変化を嫌っていると成功は手にできないことを知るべきです。

 困難に直面し、諦めてしまうと、努力をする気持ちが湧いてこない。ただただ好転することを待っている。そこには工夫も考えもない。却って悲観主義に陥ってしまいます。

 よい時もよくないときも、未来に向かって希望を絶やさず、自分の意志をはっきりと持ち続け、変化にも対応できるしなやかさを身につけることが肝要であると思います。

 未来の成功を脳裏に強く思い描き、その実現に向かって努力、工夫、精進するところに楽観主義の真髄があるといえます。日夜朝暮に自身で決意の心を定め、懸命の努力をすること。その繰り返しが楽観主義を身につける秘訣です。日々、「正能量」を胸に持ち続けたいものです。

 

※ 正能量

  • 中国語:正能量   [ zhèng néng liàng ]
  • 2012年頃に突然登場した言葉。流行語。プラスエネルギー、ポジティブエネルギーなどの意。
  • イギリスの心理学者、リチャード・ワイズマン氏の書作である「Rip it up」の中国語版に「正能量」という題名がつけられて以来、中国人が使いだした言葉で、2012年の中国10大流行語の一つです。

»記事へ

»現場目線の成功ヒント

お問い合わせ等はメールをご利用ください。info@jita-tomo.net