【山を為ること九仞、功一簣に虧く】 激しい競争の中で人を癒すペット達

大連・労働公園の寵物便便箱(2019年5月)

 

「山を為ること九仞、功一簣に虧く」とは、最後の一籠の土を積み上げるのを怠れば山は完成しない、との書経にある言葉。激しい競争社会の中で、自身の目標実現のための苦労が続く。それを癒してくれる寵物(ペット)達。

 

成功のヒント 中国ことわざ・格言

豈此の理有らんか(豈有此理)

  • 中国語:岂有此理   [ qǐ yǒu cǐ lǐ ]
  • 出典:南齐书(虞悰传)
  • 意味:そんな道理があろうか。もってのほかである。言語道断である。

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応有尽有

  • 中国語:应有尽有   [ yīng yǒu jìn yǒu ]
  • 出典:宋書(江智渊传)
  • 意味:すべて取り揃っていること。至れり尽くせり。

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千辛万苦

  • 中国語:千辛万苦   [ qiān xīn wàn kǔ]
  • 出典:元日
  • 意味:あらゆる苦労。艱難辛苦。

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任重くして道遠し

  • 中国語:任重道远   [ rèn zhòng dào yuǎn ]
  • 出典:論語(泰伯)
  • 意味:責任は重大で行くべき道は遠い。

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山を為(つく)ること九仞(じん)、功一簣(き)に虧(か)く 

  • 中国語:为山九仞,功亏一篑   [ wéi shān jiǔ rèn gong kuī yī kuì ]
  • 出典:書経(旅獒)
  • 意味:「仞」は高さの単位。「篑」は 土を運ぶための籠。土を盛り上げて九仞まで山を築いたのに、最後の一籠の土を積み上げるのを怠れば完成しない、との意。

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記事:【山を為ること九仞、功一簣に虧く】 激しい競争の中で人を癒すペット達

文化的ペット飼育

 大連の労働公園に「寵物便便箱」なるものが出現しました。一見、鳥の巣箱のようにも見えますが、散歩中の犬のために設置された、いわばペットのトイレ。中には始末するための紙が入っているようです。犬を散歩させる飼い主にとっては、「応有尽有」とも言えるもの。

 側面には「犬の散歩はリードをつけて」と、また正面の下には「文化的な犬の飼育は自分から始めよう」とのスローガンが書かれています。

 かつて、今ほど多く犬を見かけなかった頃は、リードもつけずに放し飼い状態で、もちろん、ティッシュも持たず手ぶらで散歩していました。至れり尽くせりのサービスで、以前と比べればマナーもよくなりつつあるようです。

 

子犬の後ろに

 毛沢東の時代には、ペット飼育は贅沢だということで禁止されていました。2000年代に入っても、犬を飼うには最初に登録料として5千元もかかり、まだまだお金持ちにしかペットは持てない時代でした。

 当時は経済急成長の真っ只中。増加中であった富裕層の人々の、所謂「千辛万苦」を勝ち超えた成功者としてのある種のステータスとして、ペットの犬を飼っていたのではないかと思われます。

 見るからに高価そうな高価そうな子犬の後ろは、お金持ちであることを象徴する出っ張ったお腹のおじさん方。どう見てもドヤ顔(…に見える)。犬を散歩させているというよりも、早く豊かになったことを見せびらかすために犬を連れている、そんな感じすら透けて見えます。

 

ペット大国

今では、中国は約5900万世帯、日本は約1300万世帯。中国は日本の約4.5倍。これは犬や猫などのペットを飼っている世帯数です。中国におけるペット産業の市場規模は約1兆5千億円と日本よりも遥かに大きくなり、いつの間にか中国はペット大国になっていました。

 2010年頃、街角の露店でも子犬が200元~300元程度で売られていました。当時はペットブームの走りのころで、中には高く売れるように、わざと子犬をブラウンに毛染めをしていたという「豈有此理」、とんでもない話もありました。

 また、最近は散歩中の犬が誘拐される事件が発生したそうです。転売して利益を得ることが目的であったそうです。そのためかどうか、大事な子犬の散歩にはリードを使うようになったようです。中にはリードをつけた二匹の子犬を連れて散歩していることも。

 中国のペット事情も昨今ではずいぶん変化してきたものです。

 

猫カフェも

 中国でペットと言えばまだまだ犬が幅を利かせていますが、猫も負けてはいません。大連の繁華街にも「喵匠咖啡」という猫カフェが出来ています。「喵」とは猫のニャーニャーという鳴き声のこと。「ガラス越しには何匹ものかわいい猫ちゃんがお客さんを癒しているのが見て取れます。

 こんなふうにますます増えるペット達。

 背景には、経済の発展とともに若年層を含めて、給与水準がどんどん上がったことと同時に、厳しい競争社会晒されている現実があるようです。

 現代社会の様々なプレッシャーの中で、「任重道遠」の現実と闘う若者世代が、疲れた心の癒しをペットに求めているように思えます。

 

ゆっくりでもいい

 家族同然のペットにも助けられ、仕事や生活の圧力に何とか向かっている現代の若者たち。

 山を為こと九仞、功一簣に虧く」とは書経にあるように、もう少しで成功できる所まで来て、最後のひと頑張りを怠れば成功には至らない。

 しかし、どんなにゆっくりであっても、止まらず前に進んでさえいれば、いずれ成功を手にすることができることを忘れまい。愛するペットと共に歩みを止めずに…

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