【成敗は此の一挙に在り】 中国でタクシー相乗り 成否の別れ道は軽軽には

大連人民広場前の人民路(2019年5月)

 

今からやろうとしているその一挙。ひょっとしたら成功失敗の別れ道かも。「敬して遠ざける」ことの方がよいのか否か。大事なことは、二択を迫られた場面で、妥当な解を導き出すための普段からの自身の訓練と、必要な情報収集力を養っておくこと。

 

成功のヒント 中国ことわざ・格言

敬して之を遠ざく

  • 中国語:敬而远之   [ jìng ér yuǎn zhī ]
  • 出典:論語(雍也篇)
  • 原文:敬鬼神而远之(鬼神を敬して而して之を遠ざく)
  • 意味:神霊は遠くから崇敬すべきものであまりなれなれしく近寄らないように、というのが本来の意味。現在では、うわべは敬いつつも近寄らない、尊敬してはいるけれども近くにも寄らない、との意。「敬遠」の語源。

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成敗は此の一挙に在り

  • 中国語:成败在此一举   [ chéng bài zài cǐ yī jǔ ]
  • 出典:三国志(张辽传)
  • 意味:「成敗」とは成功と失敗の意。成功と失敗はその一回の行動によって決定づけられる、との意。

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飛蛾の火を撲つ

  • 中国語:飞蛾扑火   [ fēi é pū huǒ ]
  • 出典:唐·姚思廉(梁书·到溉传)
  • 意味:自ら滅亡することの比喩。飛んで火に入る夏の虫。

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彼此彼此

  • 中国語:彼此彼此   [ bǐ cǐ bǐ cǐ ]
  • 出典:清·郭小亭(济公全传)
  • 意味:お互い様との意。また、両者には大差がないとの意もあるようです。

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記事:【成敗は此の一挙に在り】 中国でタクシー相乗り 成否の別れ道は軽軽には

飛んで火に入る虫

 手を上げて止めたタクシー。開けられた窓越しに行き先を運転手に告げると、「乗れ」というので、後席のドアを開けたら既に他の乗客がいるではないか! ということは、見知らぬ他人との相乗り。う~ん、どうしよう…。

 中国ではずっと前からタクシーの相乗りは当たり前のこと。と言っても、だいたい同じ方向に向かう複数の客を乗せることによって、両者からそれぞれ運賃を取るというやり方。単純計算では運転手は二倍の運賃を手にすることができるのです。

 しかし、異国で見知らぬ人とタクシーに相乗りするのは、どうも気乗りがしません。

 もし、運転手と乗客がぐるになって“獲物”を狙っていたとしたら、これは「飛蛾撲火」。路地裏で止められ、金品を奪われるという事件に遭遇しかねません。過去、実際にそんな事件がありました。

 

お互い様

 乗ろうとしたタクシーに既に他の乗客がいた場合とは逆に、自分が乗っていた時に、運転手が他の客を乗せようとする場面に出くわすのも困ります。「俺は急いでんだ。速く走ってくれ!」などと、相乗りをしたくない事を運転手にはっきりと告げなければなりません。でもひと悶着があるかもしれませんけれどね。

 一方で、急な雨や朝夕のラッシュ時にはタクシーがなかなか捕まらず、難儀することがあります。そんな時の相乗りはむしろありがたいですよね。先に乗っていた客も身を乗り出して、「早く乗って、乗って。『彼此彼此』」と誘ってくれたこともありました。

 どこにいても困ったときはお互い様。世の人は悪い人ばかりではもちろんありません。

 

敬遠すべきは

 瀋陽に出張した際、こんなことがありました。

 流しのタクシーに乗り、目的地に向かって走り出して間もなく、とある団地の前で突然停車したのです。何事かと思いきや、中国人の中年女性とその息子らしき子供が勝手に乗り込んできました。「ニーハオ」と言いながら、愛想のいいこと。

 運転手の言い訳を聞くと、彼の奥さんと子供さんが買い物に行くので乗せたとのことです。

 その奥さんは特に悪びれるわけでもなく、ごく自然に話しかけてくるのです。「どこから来たの?」「仕事ですか、観光ですか?」などと。そうこうしている間にスーパーに着き、奥さんと子供さんは「再見」(さようなら)と言って車から降りました。

 運転手の家族と同乗したのだけれど、よく言えばおおらか。これくらいは、日常的なことなのかもしれませんが、言わば車という密室での知らない人との相乗りは、場面は違っても、どうも居心地がよくありません。

 中国では当たり前のようなタクシー相乗りですが、日本人にとっては慣れない中国で、自分一人で見知らぬ人とのタクシー相乗りは、「敬して之を遠ざく」とした方が無難かも知れません。万が一にも事件に遭遇しないよう、どちらが安全であるかがひとつの判断基準ではないでしょうか。とにかく、相乗りは重々気を付けなければなりません。

 

成功失敗の別れ道

 タクシーに相乗りするかしないかという問題に限らず、中国の現場では右を選ぶか左を選ぶか、分かれ道に遭遇する時がいくらもあります。その時の一挙によって成功と失敗が決定づけられるというのです。三国志にある「成敗は此の一挙に在り」との言葉には身震いを感じます。

 二者択一を迫られたときに、妥当な解を導き出すための日頃からの自身の訓練と、必要な情報収集力を養っておくことが、総経理(社長)として極めて大事ではないでしょうか。

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