日中国民感情が改善傾向

日中関係について興味深い最近の報道があります。

・日中関係が「悪い」と思っている日本人は44.9%、中国人は64.2%。

いずれも前年よりもそれぞれ27ポイント、14ポイント減少しています。

・相手国に対しての印象が「よくない」と感じている日本人は88.3%、中国人は66.8%。これも前年よりもそれぞれ3.3ポイント、9.9ポイント減少しています。

・また、中国人の40.2%が今後行きたい国・地域の中で日本と回答。

(前2項は「言論NPO」の調査。第3項はジェトロの調査)

これらの数字はいずれも改善傾向にあり、ビジネスを展開するには喜ばしいことだと思います。

 

日中国交正常化45周年 果たして日中友好はあるのか

1949年に新中国(中華人民共和国)が成立して以来23年間もの間、日中間には国交がありませんでしたが、1972年9月に日中共同声明に両国が調印し、その状態に終止符が打たれることになりました。

そしてさまざまな紆余曲折を経て、2017年は日中国交正常化45周年となります。

しかし、国交は正常化されたとはいえ、その間の日中両国の関係は、よくなったり悪くなったりの繰り返しで、それは経済活動にも大きく影響を与えることになりました。

その間ずっと「日中友好」が叫ばれていますが、今もってきしみ続けています。

 

一衣帯水の環境に

両国は「一衣帯水」の関係であるとよく言われます。

向こう岸が見えるほどの川であっても、無効とこっちにはには大きな隔たりが横たわっています。体制も価値観も何もかもが異なります。

「お隣」さんとのお付き合いのむずかしさがその言葉に現れているように思います。

 

そんな中に私は飛び込むことを余儀なくされました。

中国とは何の縁もゆかりもない私でしたが、会社の命令により1998年に上海に赴任することになり、2000年4月には大連へ異動、合計約15年近くの間、現地子会社の総経理(社長)として駐在勤務をしました。

 

スポンサーリンク

 

中国ビジネス成功のツボ、キーワードは「自他共に」

経済面では1992年のいわゆる「南巡講話」以来、改革開放政策が加速され、やがて「世界の工場」と呼ばれ、ものすごい高度成長期の中国でありました。

とはいえ、揺れ動き、きしむ日本との関係に加えて、何もかもが異なる環境の中で、任された現地法人の経営を成功させるため、様々な試行錯誤と失敗を重ね、必死の努力を続けました。

その結果、「違い」という高い壁を乗り越え、むしろ、現地に根を張り業績を大きく伸ばし、事業として大成功に導くことが出来ました。

 

その過程で私なりに学んだ成功のツボは、ひとことで言うならば、「自他共に」という考え方で物事に対応し実行するということでした。

いわゆる「ウィンウィン」の関係を築くことだと思います。もちろん、儲かることだけではなく、様々なシーンで相手を思い思慮をめぐらすということです。

相手の足元を照らしてあげたら、結果として自分の足元も明るくなる、というのが「自他共に」という思想です。

それは、社内では社員に対して、また取引先顧客、政府機関など仕事での場面や、生活するうえで自分の周辺のすべてに対して、自分と相手の両者が利するための思考を行うことこそが、価値観や習慣の違いを乗り越えることにつながると確信するに至りました。

 

自分磨きを怠らず、自己を高める

また、外国人である日本人が異国の地で成功するためには、現地の人たちから尊敬されるようになることが不可欠です。

経営能力やマネジメント力だけではなく、自身の「人間力」が必要であり、常にそれを磨くことが必要です。そのために自己を高める不断の努力が求められます。

とにかく、途方もなく、そして圧倒的な歴史をもって現代を生きる中国。そこでのビジネスを成功に導くのは容易ではありません。

 

さほど「友好」な関係ではないからこそむしろ「友好」が叫ばれ、今後もおそらくはよくなったり悪くなったりを繰り返すであろうと思われます。

そういった環境の中で、できることであればそのようなことには影響されずに、安定したビジネス展開の中で「成功」を見出す。そうありたいと願望するばかりです。

15年間にわたり、中国のビジネス現場で掴んだ、現場目線での「成功のリアルなツボ」を公開していきたいと思います。

 

 

 

曽賀善雄(そが よしお)                   作者プロフィール

筆者:曽賀善雄

1949年生まれ。1971年大手セキュリティサービス会社に入社。主として関西地区で営業及びマネジメントを27年間経験。

1998年6月から2000年3月まで中国・上海のグループ現地法人の総経理(社長)として勤務。その後2000年4月から2012年12月末まで12年半にわたり中国・大連の現法で総経理(社長)として勤務。2013年1月に63歳で帰国。その後、本社勤務を経て2014年7月リタイア。
自身の座右の銘は「理解・納得・共感」

▮新HSK6級スコア192を保有

※HSKは中国国家漢語国際推進事務室が主催し中国政府教育部が公認する中国語検定です。
6級は新HSKの最上級試験です。

 

スポンサーリンク

 

 ▮▮▮ 中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言を解説 ▮▮▮ 

 

一衣帯水

◆中国語:一衣帯水

◆中国語発音:[ yī yī dài shuǐ ]

◆日本語読み:「いち、いたい、すい」

◆出典:南史

◆意味:細い帯のように、長く狭い川や海峡のことを表しています。二つのものがきわめて近いことの例え。

◆原文:我为百姓父母;岂可限一衣不拯之乎?

◆解説:隋の文帝が南朝陳の悪政に対して、言った言葉。

「我、百姓の父母たり。豈に一の衣帯の水を限りて、之を拯けざるべけんや。(私は人民の父母である。帯の様な一本の川(長江のこと)の隔たりがあるというだけで、どうして彼らを救わずにいようか)

 

本文に戻る