【人生は朝露の如し】 貴重な中国駐在期間をどう過ごす?
中国に赴任し、日々中華料理を食し、「中国」にどっぷり浸かっている日常。久しぶりの「サバ塩焼き定食」の美味かったことといったら例えが思いつきません…
成功のヒント 中国ことわざ・格言
碍難従命
- 中国語:碍难从命 [ ài nán cóng mìng ]
- 出典:三打祝家庄
- 意味:絶対にいやという好ましくない気持ちであるさま。真っ平ごめん。
驕傲自満
- 中国語:骄傲自满 [ jiāo ào zì mǎn ]
- 出典:挥麈后录
- 意味:自惚れて、いい気になること。
盛り過ぎれば必ず衰う(過盛必衰)
- 中国語:过盛必衰 [ guò shèng bì shuāi ]
- 出典:论荆襄上流为东南重地
- 意味:行き過ぎた繁栄は必ず衰退する、との意。盛者必衰。
人生は朝露の如し
- 中国語:人生如朝露 [ rén shēng rú zhāo lù ]
- 出典:漢書(苏武传)
- 意味:人の一生は陽が昇ると消えてしまう朝露のようなものではかないものだ。時間が短いことの例え。
善を尽くし美を尽くす(尽善尽美)
- 中国語:尽善尽美 [ jìn shàn jìn měi ]
- 出典:論語(八佾)
- 意味:欠けるものがなく、完璧であること。非の打ち所がない。
水を得た魚の如し(如魚得水)
- 中国語:如鱼得水 [ rú yú dé shuǐ ]
- 出典:三国志
- 意味:水を得た魚のようである。所を得て生き生きしているさま。
記事:【人生は朝露の如し】 貴重な中国駐在期間をどう過ごす?
生き返ったランチ
1998年に上海に赴任。初めての海外勤務、勝手がまったくわからない中国。もちろん言葉も。昼食も中華がメインとならざるを得ませんが、日本食が恋しくなることも事実。そんな時には、駐在員仲間とタクシーを飛ばし日本料理店でランチ。
久々に食べた「鯖塩焼き定食」の美味かったことは今も忘れられません。辛い思いの中で「如魚得水」とはこのことか。魚を食べておいて、「水を得た魚」とは何たることかと言われそうですが…
超高級マンション
98年当時は上海に限らず中国に進出する日系企業が増加の一途。それに伴い日本人駐在員とその家族も増える一方で、そういった需要を見込んだ日本人向けの高級マンションが次々と開発されました。
そこは俗に「日本人村」と呼ばれ、日本式のお風呂や、畳の部屋もあったようです。さらには、駐在員の子供たちが通う日本人学校への送迎のためシャトルバスも運行されていました。
もちろん管理オフィスでは日本語を話す現地スタッフも常駐しているので、中国経験が無くとも、村の中では日本レベルの生活が可能で、正に「尽善尽美」。
その代わり、月の家賃は3000ドル(当時)を超える超高級居住物件でした。が、一流企業の駐在員には大人気でした。
閉鎖村
そんな上海の「日本人村」ですが、実は外からではわからない「あるある」に驚かされます。例えば、新しく入居したご家族の奥様に対して、「宅は〇〇社ですが、お宅はどちら?」と御主人の勤務先を元にマウントを取りに行く。そんなことで奥様方の序列を決めようなんて、「驕傲自満」と言われそうです。
また、「村」の売店に行く時ですら、お化粧をして身なりを整えて行かなければならないと、愚痴っていた奥様もおられました。
大連に転勤した1年目に、似たような「村」に1年間住んだ経験がありますが、快適であったのは事情の分からなかった最初の数か月のみ。結局、四六時中他人の目を気にしなければなら無い事に気がつき、1年契約満了をもって転居しました。閉鎖された「日本人村」に住むのは「碍難従命」という個人の感想でした。
遂に消滅
上海在住の日本人は2007年の約5万人がピークで、その後は減少に転じました。そして、2018年、いくつかあった世間離れした超高級「日本人村」は遂に消滅してしまったのです。
日本人の減少のみならず、現地企業の日本本社側の事情などがあったのかどうか、詳しい背景は分かりませんが、「盛極必衰」の感を拭えません。
あっという間
中国での仕事は結構きつい。だからオフの時間まで気詰まりであっては辛い。一方で、自由気ままであることも如何なものか。
いずれにしても、縁あって中国という異国の地で仕事をしている。その時間は人生の中ではあっという間。「人生は朝露の如し」であるならば、遊ぶ? 或いは悔いなく大事に過ごす? 自分で決める事であるが、どちらにするかによって結果は大違いです。