【勇猛果敢】こそが成功への基本姿勢 不作為では話にならない!

大樹の下はとても涼しいのだ ハワイモアナルア・ガーデンのモンキーポッド(2012年2月ハワイ・オアフ島)

 

日本本社から派遣されて中国の現地会社のトップを務めている日本人。その中には、何もしようとしない総経理(社長)が…

 

成功のヒント 中国ことわざ・格言

玩忽職守

  • 中国語:玩忽职守   [ wán hū zhí shǒu ]
  • 出典:钱钟书(围城)
  • 意味:職務に対して責任をもって対峙しないこと。職務を軽んじること。職守を玩び忽せにする。

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気宇軒昂

  • 中国語:气宇轩昂   [ qì yǔ xuān áng ]
  • 出典:铁围山丛谈
  • 意味:意気込みが盛んなこと。意気軒昂。「気宇」は心意気の意。

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堅忍不抜

  • 中国語:坚忍不拔   [ jiān rěn bù bá ]
  • 出典:宋·苏轼(晁错论)
  • 意味:意志堅固でぐらつかないこと。困難を耐え忍び信念を貫くこと。

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巧遅は拙速に如かず

  • 中国語:巧迟不如拙速   [ qiǎo chí bù rú zhuō sù ]
  • 出典:明·李东阳(麓堂诗话)
  • 意味:上手であるが遅いよりも、下手でも速い方がよい。

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大樹の底下は涼を乗るに好し(大樹底下好乗涼)

  • 中国語:大树底下好乘凉   [ dà shù dǐ xià hǎo chéng liáng ]
  • 出典:元·刘弘嫁婢
  • 意味:大樹の下は涼を取るのに適している。転じて、他を頼み、事をうまく運ぶ。自分では労せずに成果を得ること。寄らば大樹の陰。

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火を惹きて身を焼く(惹火焼身)

  • 中国語:惹火烧身   [ rě huǒ shāo shēn ]
  • 出典:醉醒石
  • 意味:自ら災いを招いて身を亡ぼす、との意。やぶへび。

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勇猛果敢

  • 中国語:勇猛果敢   [ yǒng měng guǒ gǎn ]
  • 出典:漢書(翟方进传)
  • 意味:恐れずに思いきって実行すること。

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記事:【勇猛果敢】こそが成功への基本姿勢 不作為では話にならない!

総経理にも色々

 本社から「頼むぞ!」と励まされ、現地会社の総経理(社長)として赴任。初めての地とはいえ「気宇軒昂」。弥が上にも「やらんかな」との高まる気分。

 誰もがそうだろうと思いきや、実際にはそうでもないようです。新任の総経理の中には、何とも受け身で着任した人もいる。本人にしてみれば不本意な人事であったのかもしれないが…

 

傍観者に何ができる

 そういった総経理は押しなべて「不作為」型。上からの指示も無いのに、下手に新しいことをやって、もし失敗でもしたら一大事。「惹火焼身」だけは避けなければと考えるのか、何もしないことの方を選ぶ。

 日本本社も表向きは「加点主義だから失敗を恐れずに…」なんて言いながら、実は減点主義で社員評価をしているではないか、という呟きも聞こえてきそう。

 そんなこんなで、自分の事だけを考え、日本本社の方を見るのは長けているが、目の前の現地社員には無関心。まるで傍観者のような総経理に何ができる?

 

立場変われど

 日本では中間管理職としてやってきた。組織的には大きな歯車に合わせて、くるくる回される小さな歯車のよう。言わば「大樹底下好乗涼」、寄らば大樹の陰に他ならない。

 そんな日本人が突然、現地会社の総経理に任じられ、今度は日本時代とは違って、自分が大きな歯車となって、他の小さな歯車を回す立場となった。

 ところが、日本時代と同じ考え方で経営しようとする。子会社とはいえ総経理は経営トップであるにもかかわらず…

 

不作為の罪

 自分はそれでいいかもしれません。しかし、部下である現地社員たちの事、会社の事などを何も考えない、寂しい考え方と言わざるを得ません。

 そんな「何もしない総経理」の考え方は、目利きの鋭い現地社員からは、いとも簡単に見透かされてしまいます。そして、彼らは気の入っていない適当な仕事しかしなくなります。それは、結果としては現地社員達にとっても不幸なことでしかないのです。

 現地会社トップである総経理は、「玩忽職守」は実は罪悪な行為であることに気づくべきでありましょう。本社からの帰任指示が出ることを待つという、不作為は現地会社経営にとっては罪であると言わざるを得ません。

 

男子たる者は

 本人にとっては不本意であったかもしれないが、現地会社の総経理として任を受けた以上、経営を成功させることに「勇猛果敢」に挑戦すべきであります。

 男子たる者、不作為から脱し、大きな中心的歯車として組織を回さなければなりません。

 そして、戦闘意欲は湧いてきたが、現地の習慣や経験はさほどもない。あれやこれやと試行錯誤を繰り返すことになるかもしれないが、「巧遅は拙速に如かず」、じっとしているよりははるかにましだ。

 

ぶれない心で

 総経理が懸命に、そして真剣にやれば、総経理の思いはきっと周囲に伝わるはず。そして、結果が出たら良否の如何を問わず寛大な態度で社員を評価すること。それを続けていけば、いずれ思いもしない大きな成果が出ると信じます。

 やるからには「」の強い心を持ち続ける。少々のことではぶれない総経理に対し、社員達はきっと安心感を持ち、総経理を信頼していい仕事をしてくれることでありましょう。

 せっかく、新天地での活躍の舞台を得たのですから、ここで不作為で過ごしては男が廃るというものです。

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