中国のことわざ 【牽強付会】なんか何のその 断固な姿勢がものをいう

労働公園から見たビル群

5月の大連・労働公園

割に合わないことを敢えて実行する。それができるのは現場をよく知る総経理(社長)のみであると言える。断固とした姿勢が健全な組織を作るのです。何もわかっていない日本本社は相手にしない覚悟、自己にも負けない信念。それが断固とした態度を生む。

成功のヒント 中国のことわざ・格言

毅然决然 / 毅然決然

  • 中国語:毅然决然   [ yì rán jué rán ]
  • 出典:李宝嘉(官场现形记)
  • 意味:意思がきっぱりとしていて、少しの躊躇もないこと。断固としてためらわないこと。

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牵强附会 / 牽強付会(けんきょうふかい)

  • 中国語:牵强附会   [ qiān qiǎng fù huì ]
  • 出典:曾朴(孽海花)曾朴(1872—1935)中国清末民初小说家
  • 意味:自分の都合の良いように強引にこじつけること。「牽強」、「付会」はいずれも、無理にこじつけることの意。

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千方百计 / 千方百計

  • 中国語:千方百计   [ qiān fāng bǎi jì ]
  • 出典:朱子語類(论语十七)
  • 意味:あらゆる手段を講じること。百計をめぐらす。

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默而当,亦知也 / 黙して当たるも知なり

  • 中国語:默而当,亦知也   [ mò ér dāng, yì zhī yě ]
  • 出典:荀子(非十二子)
  • 原文:言而当,知也;默而当,亦知也(言いて当たるは知なり、黙して当たるも知なり)
  • 意味:発言して的を得ることは「知」である。沈黙して的を衝くこともまた「知」である。

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記事:【牽強付会】なんか何のその 断固な姿勢がものをいう

▮モノ言わず的を衝く

 的を得たことを言うのは「知(智)」である、とは中国・戦国時代の思想家である荀子の言葉です。これは理解できますが、その後に続く「黙して的を衝くのも知(智)である」とも言っています。「黙して当たるも知なり(默而当,亦知也」という格言がそれです。

 超越した能力を持っている人でもない限り、ものを言わずして、自らの意思を相手に伝えることなど、一般人にとっては、不可能といわざるを得ません。

 「特に」と言っていいものかどうか、ものをいうときには大きな声で言わなければ競争に負ける、との感が強い現代中国ではなおの事。

 

▮払わない が褒められる

 以前から言われていることであるが、中国の現地会社で、日々の格闘する頭の痛い仕事のうちのひとつが、「売掛金の回収」であろう。

 何しろ、一筋縄ではいかない取引先が少なくないのですから。例えば、何度督促の電話をしても、総経理(社長)が出張で不在のために払えない、などと、いつもの真偽不明の断り文句。果ては、未回収金を払ってもらうことを目的に取引先担当者を「接待」するという不思議まで。

 巷間伝えられている「払わないこと」が上司から評価される風潮。それぞれの会社の財務担当者は、「牽強付会」、上司から評価を得ようと強引にこじつけ、支払いをできるだけ延ばそうとする。そこで両者間でのせめぎ合いが。キャッシュフロー経営が重要な昨今、せっかくの売掛金が回収できなければ大問題です。

 

▮策をめぐらして

 提供した役務の対価は領収するのが当然です。しかし、「払わないように努力」している顧客を相手に、黙して語らずでは、売掛金回収はますます遠のくばかり。

 相手がそうならこちらもそれに負けないように、「千方百計」とばかりに索をめぐらし、回収のための努力を重ねなければなりません。

 そのひとつが、売掛金回収のために顧客担当者を接待する、というもの。どう考えても筋が通っているとは言えません。何とも中国的な対応策です。

 また、払ってくれない顧客の担当者にとって、逆らうことができない人から一言言ってもらう。「何故払ってやらないんだ!」と。それをするには、日頃から人脈を数多く持つ地元有力者とのつながりを作っておかなければなりません。

 そもそも、取引上で、売掛が発生しないような仕組み、例えば前払い方式が取れたら効果的です。そういった商習慣はもとはありませんが、努力次第では不可能ではありません。

 

▮断固の姿勢

 督促してもなお払わない顧客には、時には法的対応も考えなければなりません。しかし、その場合は弁護士費用などが必要で、未回収金が高額でない場合は、割が合わないことになります。

 「高高3000元(約45000円)の未回収金の回収のために、5000元(約75000円)をかけてどうするんだ!」という。これは中国現場を知らない日本本社のアホ担当者の言。

 ただ割が合わないということでは、結果として未回収を容認することになり、それは、多少の未回収金の発生はやむを得ない、というような風潮を社内に生むことになります。

 よって、これを放置すればみるみる未回収金額が拡大し、更には、組織としての緩みとして会社内に蔓延し、営業業績などにも影響が出ることになる可能性があるとても厄介なことなのです。

 「未回収金を回収する」という命題において、何より大事なのは、経営責任者たる総経理の「毅然決然」とした取り組み姿勢。断固とした態度で望むということです。

 計算上では割が合いませんが、会社としての未回収金に対する強い姿勢を知らしめることは、社内組織を引き締めることにつながる、たいへん重要な事項であるのです。

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