【独辟蹊径】 元旦・春節は先駆者の務めが目白押し 頼りにできない…

大連・中山広場のイルミネーション(2015年)

ひとえにその後の会社業績を、ひいては会社の将来の成り行きを左右する重大な時期。その時期とは12月から翌年3月の間。中国現地で采配を振るう総経理は大忙し。そして本社をも従える「先駆者」であると強く腹を固めることこそが肝要なのです。

 

成功のヒント 中国のことわざ・格言

▮今回のことわざ(五十音順)

 

焕然一新 / 煥(かん)然と一新す

  • 中国語:焕然一新   [ huàn rán yī xīn ]
  • 出典:唐・張彦遠
  • 意味:目を見張るほど物事が新しくなること。新年の形容。

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费尽心机 / 心機 費やし尽す(費尽心機)

  • 中国語:费尽心机   [ fèi jìn xīn jī ]
  • 出典:王世贞(鸣凤记)
  • 意味:知恵のありったけを絞る、苦心惨憺する、との意。心機とは策略、考えなどの意。

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独辟蹊径 / 独り蹊径を辟す

  • 中国語: 独辟蹊径   [ dú pì xī jìng ]
  • 出典:原诗(外篇上)
  • 意味:独自に道を切り開くこと。「辟」は切り開く、開拓する、との意。「蹊径」は路、やり方、やり方などの意。

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前思后想 / 前に思い后に想う

  • 中国語:前思后想   [ qián sī hòu xiǎng ]
  • 出典:镜花缘
  • 意味:あれこれと考えること。

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六神不安 / 六神 安からず

  • 中国語:六神不安   [ liù shén bǔ ān ]
  • 出典:张君房(云笈七签)
  • 意味:そわそわして落ち着かないこと。気もそぞろである。「六神」とは心、肺、肝、腎、脾、胆の六臓に宿る神のこと。

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記事:【独辟蹊径】 元旦・春節は先駆者の務めが目白押し 頼りにできない…

▮慌ただしい12月

 日本では12月になり「師走」の声を聞くと、テレビでは迎春準備のニュースが多く流れ、あわただしい年の瀬を感じさせます。日本国内のオフィスでも何となく浮ついた空気が漂い始め、それがもうすぐ来るお正月への高揚感を醸し出しています。

 その頃の中国はというと、いつもと変わらない様子で人々の生活は流れています。少し違うのは、会社内がいつもよりもあわただしく仕事を進めていることです。

 中国の会計年度は暦と同じ1月1日から12月31日までです。12月の声を聞くころには、その年度の業績は概ね固まりつつありますが、12月末の決算に向けて最後のひと踏ん張り、少しでも良い決算を、と会社内があわただしくなるのです。

 そして、その時期にはもうひとつの務めが。

 「心機 費やし尽す」という古来の言葉にあるように、自分の経験や知識、能力のありったけを費やして、新しい年度の予算や販売計画などを、どのように具体的に実行するのか、事業展開について思いを巡らす策を考える大事な時期でもあるのです。

 現地で采配を振るう総経理として、日本の浮ついた慌ただしさとは無縁の、新年度に向けて、気持ちを新する格好のタイミングであると言えます。

 

▮新年二度目の決意

 中国では、元旦といっても単なる休日。特に改まった気分、雰囲気は感じられない中で、短い中国の元旦休みが明けると、「いつもの月曜日」の感覚で新年度の仕事が始まります。今年の目標や達成のための具体策について、社員の皆に説明し、1月度がスタート。

 しかし、ものの半月程度で春節がやってきます。春節は元旦と違って年に一度の最大にして最高の中国の行事。世間の流れは一気に春節旧正月モードに。街ではイルミネーションが輝き、ショッピングセンターでは新年の飾り物が大量に売られています。社内でも故郷に帰る準備をする社員や長期休暇を心待ちにする社員達。彼らに何を言っても、もうどうにもなりません。

 旧正月の春節を以って旧新の切り替えが行われます。春節が年越しであり、そこでひとつ歳を取る。全てのものが「煥然と一新す」と。光輝く新しい年に一新されるのです。

 一週間の春節長期休暇が明けると、総経理も現地社員も新しい気持ちで仕事始めに臨みます。新年度に入り、今年も頑張ろうとの決意は早くも二度目。

 

▮第一四半期気もそぞろ

 春節休暇が明けて、故郷に帰っていた社員も戻り、「休みボケ」が消えかけたころ、日本本社は間もなく年度末を迎える時期になります。日本では新年度に向け人事や年度方針などが打ち出され、海外各社にも気持ちを合わせて努力するよう求めてきます。

 しかし、そのころ中国はすでに第一四半期が終盤戦を迎えています。「三か月も前から最大限の努力をしているんだぞ」と思いつつも、本社には逆らうことはできず、改めて頑張ろうと決意。

 現地での新年度スタート三か月間は、想像以上に盛り上がる春節休暇のあおりで、会社業績はきわめて平凡なもの。社員の皆が「六神 安からず」と、気もそぞろ状態ではやむを得ないこと。

 その緩んだ軌道を残り9カ月間で年間目標を達成すように計画修正。そのことを社員たちに説明し、三度目の決意を促す時期でも有ります。

 

▮期待できない…

 毎年12月から3月にかけての現地会社の動きや経営者である総経理の心には、日本本社ではなかなか思い至らせることはできないであろう。そもそも自分のこととして考えていない他者を、頼ることも期待できそうにない。

結局、現地会社の責任者として、「独り蹊径を辟す」との言葉のとおり総経理が現地会社の将来を自らが切り開くより他にはない。現地のことを何も分かっちゃいない本社は横に置いておいて…

 

▮思案するのは何のため

 縁起物の餃子を食べながら春節の家族団欒を楽しむ社員達のことを思いながら、会社運営のことをあれやこれやと「前思后想」。12月と1月から3月の間は、総経理にとっては大忙し。しかし、その後の会社業績を、ひいては会社の将来の成り行きを左右する重大な時期なのです。

 現地会社を発展させることにかけては、総経理は現地社員ばかりか、本社をも従える「先駆者」であると、強く腹を固めることこそが肝要なのです。

 それはひとえにその後の会社業績を、ひいては会社の将来の成り行きを左右する重大な時期。その時期とは12月から翌年3月の間。中国現地で采配を振るう総経理は大忙しなのです。

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