【変幻無常】中国で白酒が無くては商売にならない これ都市伝説か

会食にはお酒が付き物だが… (2009年7月大連)

如何に仕事のためといっても、酒に命を懸けるのは愚かです。むしろ最も大事な自らの健康を最優先に考えることが業績を上げ事業を発展、成功へ導くことになると言えます。

 

成功のヒント 中国のことわざ・格言

意想不到 / 意想不到

  • 中国語:意想不到   [ yì xiǎng bù dào ]
  • 出典:清・李汝珍(镜花缘)
  • 意味:想定外のことが起きること。思いがけないこと。

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老调重弹 / 老いたる調べを重ね弾く

  • 中国語:老调重弹   [ lǎo diào chóng tán ]
  • 出典:无政府与民主政治
  • 意味:古臭い考えや主張を繰り返すこと。

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酒极则乱 / 酒 極まれば則ち乱る

  • 中国語:酒极则乱  [ jiǔ jí zé luàn ]
  • 出典:史記
  • 元軍:酒极则乱、乐极则悲(酒極まれば則ち乱れ、楽しみは極まれば則ち悲しむ)
  • 意味:酒を飲みすぎると乱れることがあり、楽しみを極めると悲しみに変わることがある。何事も度を越すことはよくない。

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变幻无常 / 変幻は常無し

  • 中国語:变幻无常   [ biàn huàn wú cháng ]
  • 出典:荘子(天下)
  • 意味:物事は勝手気ままに変化し、決まった法則など無い、との意。目まぐるしく変化すること。

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記事:中国で白酒が無くては商売にならない これ都市伝説か

▮老調重弾

 「先ずはナマ(ビール)」、これが日本での飲み会の定石。まるで「老調重弾」。お決まりの古臭い考え方だと中国人から言われそうです。それもそのはず、中国・東北部の宴席では「まずは白酒(ハイジョー)!」

 上海の宴席ではワインやビール、紹興酒が好まれていますが、大連などの東北部では何といっても「白酒」です。白酒は中国発祥の蒸留酒でアルコール度数は何と52度が普通。大連の宴席の始まりはこの白酒の乾杯。ビールは白酒のボトルを飲み干した後です。

 乾杯を重ね白酒を飲むほどに周囲との親密度が深まり、その結果、以後の商売も円滑に進むのです。よって、以前から酒なくして商売は成り立たないとも言われておりました。

 

▮意想不到

 中国においても懇親を深める席ではお酒が必須アイテム。グラスを合わせて乾杯のときにも「あなたが一番、私は二番」とばかりにグラスを相手よりも下に合わせるというマナーを双方が交互に下げて… まさに杯を飲み干す乾杯をすることで以後の商売が円滑に進むというものです。しかし、お酒を飲めない人にとっては苦痛ですが。とにかく誰かが乾杯を誘ってきますので、飲める人でも自分のペースで飲むことは無理です。

 都会では、お酒の飲み方は結構スマートですが、少しばかり郊外に出るとそうでもないことが見受けられます。
 普段あまり訪れる機会の少ない郊外の顧客等を表敬訪問。お昼前の時間帯に当たると、よく来てくれたと昼食のお誘いを受け、揃って近くのレストランへ。「意想不到」とはこのことか! 思いがけないことに平日の真っ昼間の食事に何と白酒が。心でこれは仕事だ、と自らに言い聞かせつつ、やむなく乾杯に応じてしまうことに。

 

▮酒 極まれば則ち乱る

 小杯という一口サイズのグラスで白酒の乾杯をするのが都会。しかし、中には普通サイズのグラスになみなみと白酒を注ぎ、お互いに顔をしかめながら乾杯ことも。そんな無理をした乾杯は陸なことが起こりません。フラフラになって帰り、それ以降の記憶が飛んでありません。部屋で寝込んでしまったようで、数時間後、目を覚ますとベッドの上。ふと横を見ると、何故か脱ぎ捨てたズボンが。さらにその先にはワイシャツが、ネクタイが、上着が…と、玄関に向かって順番に並んでいた、何てことになりかねません。

 「酒 極まれば則ち乱る」とは中国の歴史書である史記の言葉。どのような場面であっても度を越してはならないと戒めています。

 お酒のマナーは日本のそれとはかなり違います。酒が無くしては商売にならない、と言われている環境の中で、酒はどの程度まで飲めばよいのか、或は飲んでもよいのかの判断は実は結構難しい。その場の自分の立場、相手や周囲との力関係などによってそれを判断しなければなりません。

 

▮変幻無常

 ところで、中国の戦国時代の思想家である荘子は「変幻は常無し」という言葉を残しています。物事はめまぐるしく変化している、というのです。

 今では酒を伴う席もずいぶん変化しました。ひとつの要因は2003年に勃発したSARS。狭い場所で大勢が集まることは止めるよう言われ、それを機に酒を飲む会食の機会が激減しました。もう一つの要因は急激な経済発展です。経済の発展は人々の懐を豊かにし、従来からの空腹を満たす食事や酒よりも「金(カネ)」の方に関心が移っていったことです。

 いつの間にか、料理は高級になり、酒は白酒よりも高級ワインが好まれるようになり、飲み方もずいぶん上品になりました。飲めない人に無理強いすることも無くなりました。それでもちゃんと仕事をすれば会社の業績は右肩上がり。

 酒が無くても業績は上げることができる。むしろ、酒に命を懸けるのは愚行であり、最も大事な健康を最優先に考えることが業績を上げ事業を発展、成功へ導くことになると言えます。

 

※白酒(ばいちゅう)とは

 白酒は穀物を原料とする蒸留酒。アルコール度数が52度に達するものもあります。

 白酒の“白”は“透明”という意味。中国東北部での宴席で何度も行う乾杯には、普通は白酒を使います。中国東北地方で「酒」と言えば「白酒」であるともいえます。

 飲んだ後で、相手に向かって杯を傾け底を見せたり、逆さにして、飲み干したことを示す習慣があります。ビールを飲み干す乾杯よりも、白酒の乾杯の方が酒としての量が少ないのでよい、という日本人が結構います。

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