ことわざ【好機逸すべからず】そのスピード感では眼前の好機を掴めない

瀋陽駅 東京駅に似ています(2018年5月)

チャンスを目の前にして逡巡してはいられない。しかし、現実は決めきれない人が多い。上になればなるほど守らなければならないものが増えるのだろうか。求められるのはスピードであるのに、こんな調子では心許ない限りだ。

 

成功のヒント 中国のことわざ・格言

机不可失,时不再来 / 機は失するべからず、時は再び来ず

  • 中国語:机不可失,时不再来   [ jī bù kě shī,shí bù zài lái ]
  • 日本語表記:機不可失、時不再来
  • 出典:旧五代史·晋书·安重荣传
  • 意味:チャンスは得難いもの、取り逃がしてはならない。好機逸すべからず。

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举棋不定 / 棋を挙げるも定まらず

  • 中国語:举棋不定   [ jǔ qí bù ding ]
  • 出典:左傳(襄公二十五年)
  • 意味:碁石を手に持ったまま打つのをためらうこと。ためらって態度を決めかねる。

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虚有其表 / 虚有其表

  • 中国語:虚有其表   [ xū yǒu qí biǎo ]
  • 出典:郑处诲(明皇杂录)
  • 意味:表面は良く見えるが実際にはよくないこと。見かけだけで内容が伴わないことの例え。見かけ倒し。

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虎头蛇尾 / 虎頭蛇尾(ことうだび)

  • 中国語:虎头蛇尾   [ hǔ tóu shé wěi ]
  • 出典:李逵负棘
  • 意味:頭は虎の如く大きく、尾は蛇の如く細い。始めは気勢が極めて大きいが、その後、意欲はたいへん小さくなることの例え。大山(泰山)鳴動して鼠一匹。

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直截了当 / 直截了当

  • 中国語:直截了当   [ zhí jié liǎo dàng ]
  • 出典:清·李汝珍(镜花缘)
  • 意味:前置きなどを省きすぐに本題に入ること。回りくどくない。単刀直入であること。「直截」はずばりと言うこと。「了当」は、はっきりしていること。

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記事:【機不可失】そのスピード感で眼前の好機は掴めない

▮虚有其表

 図らずも海外で仕事をすることになった。そこで初めて知ることになる日本との違い。現地で仕事をしていると直面することのひとつがスピード感の違いです。日本国内で仕事をしていた時には何とも思いませんでしたが、海外に出るとその遅さには愕然とします。

 加えて、現地会社を代表する総経理(社長)という立場であっても、主だった権限がないことにも疑問を感じます。何をやるにも日本本社にお伺いを立て、承認や指示をもらわねばならない。地方政府や顧客と相対した際に、相手方は当方の申し入れに大抵は即決をしますが、相手方からの申し入れには、持ち帰り日本本社に伺いを立てたのちに回答する、そんな風になります。

 総経理であるのにそんなことも決断できないのか。ポロシャツで仕事をしている相手方に比べ、日本人はスーツ、ネクタイで外面はきちんとしているが、実は見かけ倒し。「虚有其表」ではないかと陰口を叩かれそうです。

 

▮直截了当

 新興のエリヤではその地方の会社を買収し一気にシェアを拡大する、という戦略もあります。もし日本本社でもM&Aに積極的な姿勢があればなお好都合です。何しろ、買収が成功すれば一気にシェアが拡大するのですから。

 ある先発の同業社の買収を考え、その会社の総経理(社長)に直接尋ねたことがありました。
「会社を売る気はないか?」と。不躾な質問にその総経理から「馬鹿なことは言うな。俺が心血を注いで育てた会社だぞ!」と言うかと思いきや、彼の口から出た言葉は「いくらなら買うのか?」と。

 中国には「直截了当」ということわざがありますが、何の衒いも無く尋ねた言葉に対して、答えもまさに「直截了当」。中国では、気にせずズバッと言う方がスピード感もあって良いのです。

 

▮虎頭蛇尾

 条件次第では会社を売ってもよいということを本社に報告、担当者が現地に入り調査。相手方の財務諸表を基に資産状況などを調べたのですが、残念なことに中国の規模の大きくない会社ではさほど細かく財務処理をしている訳ではありません。結局、会社を買うのは割が合わないということに。「虎頭蛇尾」という中国のことわざがあるように最初の勢いはどこへやら…
それにしても、頭が虎、尻尾は蛇とはよく言ったものです。

 とにかく一旦は買収し自分の掌に乗せればこっちのもの。余分なものは取り除き、必要なものを残す。そんなことをすると割高に着くではないか、と言われそうですが、美味しいところだけを買収するなんてことは不可能に近い。そう大きな買い物ではないのですから、織り込み済みで買うというのが成功する中国式。

 どうも、本社では新しいことに対する決断を遠ざけたいような雰囲気があることを感じます。うまく行かなかったときに責任を負わされるリスクを取りたくないのかもしれません。

 

▮機不可失

 中国の古典には「機不可失、時不再来」という格言があります。機会を失してはならない、その時は二度と来ないと。好機逸すべからず、です。チャンスを目の前にして逡巡してはいられない。

 上になればなるほど守らなければならないものが増えるのだろうか。碁石を手にして打ち切れない、「挙棋不定(棋を挙げるも定まらず)」の人が多い。求められるのはスピードであるのに、こんな調子では大きな発展は望むべくもありません。

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