中国の【百折不撓】ということわざ 果たして失敗は負けなのだろうか…

勝利広場のショッピングセンターの正面入り口。

大連・勝利広場の正面入り口(勝利という響きがお気に入り 2015年9月)

日本国内のある地方で会社組織の責任者として勤務し、快調に飛ばしていたと自分では思っていたのですが、突如、嵐が吹き荒れ私の日常は見事にまで打ち壊されてしまいました。部下の不祥事とはいえ管理責任を問われ、各職は解任され左遷人事の内示があり万事は休す…

 

喫一塹、長一智

揺れ動く心と戦い再起することに挑戦…

 肯德基(日本では「ケンタッキーフライドチキン」)の創業者であるカーネル・サンダース氏は10歳で農場を手伝い、その後もペンキ塗り、車掌、軍隊、販売員など職を転々し三度にわたって大事故に遭い離婚も経験したそうです。さらに起業した会社は相次ぎ破綻するなど遂に65歳で無一文になったのだと。

氏のすごいところは“失敗は新たな挑戦への機会”と考える、極めてプラス思考の強い人であったところです。

 古代中国でも王陽明は「塹(ざん)を喫し、智 長ず」という言葉を残しています。失敗を喫して賢くなるというのです。いわば「失敗は成功のもと」とでも言いましょうか。

 無一文になった65歳からサンダース氏は再起を図り、世界初となる「フランチャイズ」のビジネスモデルを考案し、手製のフライドチキンで再びビジネスに挑み、車で寝泊まりしながら営業を続け、フランチャイズ契約店を次第に拡大しました。その情熱によって、その後、120カ国に店舗を展開する大チェーンとなりました。

 正に「百折不撓」の強い精神の持ち主であったのです。凡人の私にはなかなかまねはできませんが、その精神だけは持っていなければと思います。

 

積極思考

 また、かつては世界ランキング一位にもなったゴルフの宮里藍さん。知らない人はいない実力者ですが、彼女は、2006年からアメリカツアーに参戦した後、3年間は勝利することができなかったそうです。一時はゴルフをやめたいと思ったこともあったそうですが、彼女は前向きな挑戦を続け、ついに2009年にアメリカツアー初優勝を飾ることができました。どんな苦難があっても決して諦めない積極思考と挑戦者スピリットがその後の栄光に結びついたと言えます。

 

自らに勝つ者が強い

 一見して順風満帆であっても長い人生には仕事や病気などに行き詰ることが必ずあります。一時期に勝ったとしても、そこで満足してその後の努力を怠れば成長が止まります。そして、やがては敗北する。つまり、一時の勝利が将来の敗北の原因となるということです。私もこれで大失敗してしまいました。

なぜ、そうなるのでしょうか?

 多くの名勝負師が語っているのは、最も手ごわい相手は自分自身である、ということです。人はどうしても自分に甘くなり、このあたりでいいじゃないか、と妥協してしまう癖があります。

 中国春秋時代の思想家である老子は、「人に勝つ者は力あり、自らに勝つ者は強し」と言っています。つまり、人に勝つ者は力が有るから勝てるにすぎない。自分に勝つ者こそが本当の強者であると、言っています。

 

失敗した時はまだ負けていない

 失敗をしたときは実は勝利と敗北の分かれ道に立っているのです。そこで決して腐らずに努力を続けることは、勝利への道を歩むことになります。もう駄目だとあきらめたり腐ったりすると、本当の敗北の道に入ってしまう。

 「下るは登らんが為なり」という、積極思考が負けないことにつながります。失敗して立ち止まったなら、もう一度、自分でスタートラインを引けばいい。そして、再び歩みを進める。

人生は何度転んでもそれ以上に起きればいい。“生涯挑戦”の心をもって行きたいものです。負けても卑屈にならず、弛まずに向上の努力を続けるところに、次の勝機が訪れるのです。自身の体験からそれは間違いのないことだと確信します。

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成功のヒント 中国のことわざ・格言

百折不挠 / 百折すれど撓(とう)せず

◆中国語:百折不挠   [ bǎi zhé bù náo ]

◆日本語表記:百折不撓

◆出典:漢·蔡邕(太尉桥玄碑)

◆意味:何度折り曲げても折れないとの意。転じて、何度挫折してもくじけない,不撓不屈であるとの意味です。七転び八起き。

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吃一堑,长一智 / 塹(ざん)を喫し、智 長ず(失敗は成功のもと)

◆中国語:吃一堑,长一智   [ chī yī qiàn zhǎng yī zhì ]

◆日本語表記:喫一塹、長一智

◆出典:明·王阳明(与薛尚谦书)

◆意味:一度挫折をすると、それが一つの教訓となり智慧となる。つまり、一度失敗すると、それだけ利口になる。失敗は成功のもと。人は誰でも失敗する。失敗から何を学ぶかが大事。塹とは失敗の意。

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自胜者强 / 自らに勝つ者は強し

◆中国語:自胜者强    [ zì shèng zhě qiáng ]

◆中国語原文:胜人者有力,自胜者强

◆出典:老子

◆意味:人に勝つ者は力あり、自らに勝つ者は強し。人に勝つ者は力が有るにすぎない、自分に勝つ者こそ強者である、との意。真の強さは、力任せに相手を倒して勝つことではなく、自らに勝つことである。難敵は自分自身である。

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积极思考 / 積極思考

◆中国語:积极思考   [ jī jí sī kǎo ]

◆出典:ノーマン・ヴィンセント・ピール(中国名:诺曼·文森特·皮尔)著『積極思考の力』(1952年)※同著は2009年9月に中国でも発売されています。

◆意味: どんなことであっても前向きに考えればそれは実現し、人生はうまくいく、という考え方。努めて物事の良い面を見て、ポジティブな姿勢を保ち、思考そのものを変えることで現実を変えることを目指す思考法。

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