二百五や13点にはご注意 とんでもない意味が… 温温とした恭しい人に

 

縁起が良いとか悪いとか、中国人もあれこれ議論をします。中でも、新年を迎えるときには、何事も順調であることを望み、縁起について話題に上がります。その中には旧来からの多くの風習があります。

中国も日本も同じように普段の生活の中に「縁起担ぎ」は根付いているのですが、両者間で異なることも少なくありません。

 

▮偶数(双数)が好まれる

その内のひとつが、中国人は偶数(中国語:双数  )を好む、ということです。

中国では、偶数が吉祥を代表しており、慶事などおめでたいことには、昔から“成双成对”と言って「対」で一組になるものが好まれます。つまり、偶数はおめでたく、縁起の良いことを現わしていると考え、一方で奇数(中国語:单数  )は、単独、孤独と言ったイメージを持たれているようです。

 

従って、例えば部下社員が結婚するときのお祝い(红包)は、600元や800元など偶数でなければなりません。間違っても、日本のように割り切れないようにと奇数で渡すと、縁起でもないと反感を持たれるかもしれません。

 

しかし、いくら偶数(双数)が好まれても、「九」は別。日本では“苦”に通じると忌み嫌われますが、中国では「  」は「  」と同じ発音で、永久、久しいなどに通じる、ものすごく縁起が良いとされる数字です。

「九」を見ても正反対の意味を感じるのですが、どちらも発音に由来するという点では両者共通しています。

 

また、こんな言葉があります。「九牛二虎」。「非常に大きな力」という意味の言葉で、言わば無敵の強さ。「牛」は頑固、強情、高慢などを象徴します。「虎」は勇猛を象徴。ここにも縁起の良い「九」と偶数(双数)が使われています。

 

 

▮「折」にもいろいろ

地元のショッピングセンターやスーパーに行くと、「全场8折  」などといったPOPをよく見かけます。この「折」は割引率のこと。例えば「8折」とあれば2割引きの意味。日本で言うところの「8掛け」のことです。

なぜ、「折」が値引きの意味になるのかわかりませんが、「折」には日本と同様に「挫折」という意味もあり、こちらは同じです。

 

買い物に行って「折」はありがたいことですが、「挫折」となるとうれしくはありません。
例えば中国語には「三折」という何度も挫折するという意味の言葉もあります。
商売人にとっては「折」は儲けが減り、人生での「三折」は辛いもの。どちらも苦労が滲んでいるように感じます。

 

 

▮二百五 うすのろ!

中国語では「250」は「二百五  」と発音し、その「二百五」とは、うすのろ、あほう、といった意味になります。ということで、日常の生活や仕事の中で「250」という数字は見かけることがありません。日本では特に何ともない数字ですが、意味はまったく違うのです。

買い物の時、値切って「250元にして!」と言おうものなら、相手は「うすのろというのか!」ということになり喧嘩になりかねません。そんな場合は、無理やり240元、或は260元にするといった具合です。

 

その語源は諸説あるようです。

昔の中国では銀500両を「一封」、250両を「半封」と言ったそうです。

「封」と同じ発音で「疯」という「気が狂っている」ことを意味する言葉があります。ということで、250両を「半疯」、つまり「頭が普通ではない。アホな奴だ。」となったとの説があります。

会社で社員に「今月の目標は250だ!」なんてはっぱをかけようとしてもダメですよ!

「二百五」は人を罵る言葉なのですから…。

 

 

▮十三点! 間抜けな奴だ!

上海でタクシーなど車に乗っていて、割り込まれたりすると運転手が「十三点!  」と独り言のように罵り、舌打ちをする。そんな光景を上海駐在時に何度か見かけました。

 

「十三点」は上海で人を罵るときの言葉です。

その由来はこうです。上海と深圳にある中国の株式取引所では、以前、この二つの取引所の時間を正確に保つ為に、一時は鐘一つ、 二時は鐘二つ、 三時は鐘三つという具合に、一時間ごとに鐘を鳴らしていました。

 

ある時、深圳の株式取引所で12時に十三回鐘が鳴らされました。この事を上海の人は深圳が13回も鐘を鳴らしたとして、嘲り笑ったということです。

つまり、「わけのわからないことをする間抜けな奴だ、頭がおかしいんじゃないか。」ということです。
また、一般には良くしゃべる一言多い人のことを表す意味もあるそうです。

 

 

▮温温たる恭人

どの国にも人を罵る言葉がありますが、そもそも人は皆それほどの差はないと思います。罵る方もされる方も五十歩百歩ということです。中国に「五十歩を以て百歩を笑う」ということわざがあります。人によって多少の違いはありますが、本質は同じであることを言っています。

世界には大きな違いがある場合がありますが、ヒューマニズム(人間主義)によって、両者間の隔たりを越えて友好を結ぶことができる、とはある賢人の言葉です。
罵るのではなく、温温たる穏かさと恭しさをもって人に接する方がよいのではないでしょうか。そうすれば周りからも信頼され結局は成功の人生を歩むことができるのだと教えています。

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▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言

九牛二虎之力

◆中国語:九牛二虎之力   [ jiǔ niú èr hǔ zhī lì ]

◆出典:列子·仲尼

◆意味:九頭の牛と二頭の虎の力、の意。匹敵することのない、極大の力の例え。無敵の力。

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三折

◆中国語:三折   [ sān zhé ]

◆出典:笔法诀

◆意味:何度も挫折し、行く手や情勢が変わること。

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以五十步笑百步 / 五十歩を以て百歩を笑う(五十歩百歩)

 

◆中国語:以五十步笑百步   [ yǐ wǔ shí bù xiào bǎi bù ]

◆出典:孟子·梁惠王上

◆意味:どちらもさほど変わらないこと。

◆故事:敵味方が入り乱れての戦闘の際、逃げ出すものが出てきた。ある者は百歩退却した。またある者は五十歩逃げた。五十歩逃げた者が、百歩退却した者を臆病者と嘲笑した。しかし、どちらも逃げたことには変わりはなく、本質的には同じことである。

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温温恭人,维德之基 / 温温たる恭人はこれ徳の基なり

◆中国語:温温恭人,惟德之基   [ wēn wēn gōng rén, wéi dé zhī jī ]

◆出典:詩経(大雅)

◆意味:柔和で慎み深く人に対して恭しいことは徳の基である。徳のある人は人からも信頼される。温温の反対は冷たいとか刺々しいなどであるが、これでは人は集まってこない。また、恭人の反対は傲慢な人、これも人からは支持されない。

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