中国のことわざ【騎虎之勢】 中国での成功は総経理の腹ひとつ

人口5百万、6百万をかかえる大都市が中国にはごろごろしています。そこは日本では見たことのない膨大な中国のマーケット。

中国マーケットを開拓する仕事の場合、担当エリヤがたとえローカル都市であっても普通に仕事をしていればそれなりの業績は得られます。

本社から派遣されて赴任した中国初心者の総経理(社長)であっても、そう心配は要りません。現状維持でよければ、の話しですが…

ぬるま湯と粉骨砕身

現状維持の経営を続けていさえすれば、総経理(社長)として大きなリスクを負うこともなく、後はただただ本社に戻る命令を待てばよいというのも悪くはない。と、自分の出世のみを考える人もたくさんいます。

 

しかしそれは広大なサッカー場の片隅で温泉ピンポンをするようなものではないか。

眼前に広がる巨大マーケットを目にしたとき、胸が騒ぎ武者震いを起こすビジネスマンだっているのです。男一匹、また一人の人間として、ノーリスク、現状維持というぬるいことで満足することなどできないという人が…

 

せっかく本社から期待されて赴任した中国現法での仕事。粉骨砕身、一丁やろうじゃないかという気概がある限りは、現状維持で良しとするような会社経営では満足できない心があるはずです。

智慧よりも大事なのは勢い

実は、総経理(社長)がそこそこの成績に満足してしまうと、周囲の幹部や一般社員達の心の中にも「そこそこ感」で良しとする風潮が出てしまいます。

京都・清水寺の祥雲青龍

結果として会社組織全体に停滞感が漂うことになってしまいます。会社全体が「まあまあ」と感じてしまうと、前を走る競争会社の背中がいつになっても近づいては来ない。これでは巨大マーケットや強権力を背景に持つ巨竜のような競合会社に勝てるわけはありません。

 

ビジネスを手掛ける一人としてどうせやるなら、中国の巨竜に挑み勝つような戦いを仕掛けてみたいものです。

そのためには「現状維持」という安逸な姿勢から脱却しなければなりません。

善く戦う者はこれを勢いに求めて人に責(もと)めず」とは孫子の言葉。また、孟子は「知恵ありと雖も、勢いに乗ずるに如かず」と。いずれも戦いに当たっては勢いこそが重要であるとの格言です。現代における会社組織でいえば、会社組織内に勢いをつけることが肝要であると考えます。

 

自分の会社では具体的にどのようにすれば勢いがつくのか、これは総経理が考えるべき問題です。私は、とにかく販売量を増やすことを最優先に考えました。内容はさておき、販売数が増えると、社内が活気づいて社員は喜び元気が出てきます。これが好循環に入るトリガーではないでしょうか。

騎虎の勢い

先ずは総経理(社長)自身が、現状維持に満足するという考えから脱却する、そこから成功は始まるということではないでしょうか。

組織のリーダーとして部下社員や日本本社に対して依存心を無くし、腹をくくらなければなりません。

実は現地に赴任した時から、総経理は虎の背中に騎って走り出しているのです。もし途中で降りたらたちまち虎に食われてしまうという、中国古典にある「騎虎之勢」とのことわざのとおり、途中でやめることができないのです。

ぬるま湯につかりたいという安逸な心に挑戦し、自分に負けないこと、自分に妥協しないこと、相手に勝つことを考える前にまず自分に勝つこと。そうすると巨龍の背中に手が届く。中国という巨竜に挑むのが中国ビジネスの醍醐味。そして勝ちが見えてきたときには武者震いするのです!

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中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言

粉身碎骨 / 粉骨砕身

◆中国語:粉身碎骨   [ fěn shēn suì gǔ ]

◆出典:三国·魏·曹植(谢封甄城王表)

◆意味:命を惜しまず力の限りを尽くすこと。

◆面白いのは、日本では「骨を粉にして身を砕く」ですが、中国では粉にするのは身、砕くのは骨の方。なぜか逆になっています。

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善战者,求之于势,不责于人  / 善く戦う者はこれを勢いに求めて人に責(もと)めず

◆中国語:善战者,求之于势,不责于人    [ shàn zhàn zhě, qiú zhī yú shì, bù zé yú rén ]

◆日本語表記:善戦者、求之於勢、不責於人

◆出典:孫子(兵勢)

◆意味:部下社員に過酷な要求をせず、組織全体の勢いを重視して戦う。勢いに乗れば思いもしなかった力を発揮する。リーダーは勢いを作り出すことが求められる。

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虽有智慧不如乘势 / 知恵ありと雖も、勢いに乗ずるに如かず

◆中国語:虽有智慧不如乘势  [ suī yǒu zhì huì bù rú chéng shì ]

◆日本語表記:雖有智慧不如乗勢

◆出典:孟子

◆意味:どのような知恵を持っていても、勢いに乗じた相手にはかなわない。戦いに勝つには頭を使うことはもちろんであるが、それ以上に重視すべきは勢いである。

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骑虎之势 / 騎虎の勢い

◆中国語:骑虎之势   [ qí hǔ zhī shì ]

◆原文:骑虎之势、必不得下(騎虎の勢い、必ず下るを得ず)

◆出典:隋書

◆意味:虎の背中に乗って走り出すと、勢いが激しくて降りられない。たとえ降りても虎に食べられてしまう。一旦やり始めたら途中でやめることはできないことの例え。

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