中国でのビジネスは巨龍に立ち向かうようなもの 盤根錯節の中で勝ち目は…

 

突然、中国という巨大市場に放り込まれた、何一つ予備知識も持たない私。まるで盤根錯節。大木の根が張り、竹の節が入り組んでいて、いったい何をどうすればいいのやら、皆目見当がつかない状態でした。

言ってみれば中国という国は社員数14億人(家族も含む)の超巨大企業のようもの。その一地方を管轄するのが地方政府(いわば支社)。そこの許可を得て小さな会社を設立されたのが我が社。

そしてその地方には地方政府が直営する企業があり、そこはわが社の競争相手でもあります。

 

 

▮見えない勝ち目

困ったことにその支社(地方政府)では直営子会社が有利になるようにローカルルールを作ったり、或はルールの運用幅を弱めたり強めたりと、とても厄介です。

小さな我が社が現場では競争する地方政府直営子会社の背後には、巨大組織がドカッと居座り睨みを利かせています。

ややっこしい話ですが、我が社の存続のために、地方政府とは友好関係を維持しなくてはなりません。でも市場ではそこの子会社と競争するという二重構造。

そんなところで戦って、果たして勝ち目はあるのか?

 

 

▮小が大に勝ることがある!

紀元前11世紀ごろの中国、殷王朝最後の紂王は酒池肉林の贅沢の限りを尽くして悪政をほしいままにしていました。一方、殷王朝に対抗する周の文王の子・武王は善政を行い

人々の信望を集めていました。武王は殷の紂王討伐の戦を起こしました。

周は4万5千の軍勢。殷は70万の大軍。しかし、殷の兵士たちに戦意はありません。武王の軍は、諸侯が結束し同じ目標を持ち、結果、殷王朝に代わって周王朝が誕生しました。

少数の軍であっても精鋭の団結の力によって、数の上では上回る相手を打ち破ることができる、という物語です。

 

▮時として、むしろ大きいことがハンディとなる

相手は人数が圧倒的に多い。

人は集団で作業を行うとき、その集団が大きくなればなるほど手抜きをする、という。(リンゲルマン効果)

 

我が社も件の競合社も、それぞれの顧客にサービスを提供することが生業としています。

サービスを提供するのは社員。リンゲルマン効果にあるように、その社員がもし手抜きをしたとしたら、サービス品質は間違いなく悪化します。社員などの人数が圧倒的に多い競争相手にとっては、まさにそのことが大きな課題であるはずです。

我が社にとっては、そこに勝機ありといえます。顧客は当然のこととして品質の高い方を選びます。

 

▮人材の勝負

サービス品質を決める大きなファクターは社員が自主的能動的に仕事に取り組むこと。

そのためにリーダーたる総経理(社長)は、まず何をすべきか。

天下を争う者は、まず人を争う」という格言によれば、人心(社員)の掌握に努め、人材の育成に注力するべきだというのです。組織は人によって成り立っている、その重要性が現れています。

 

いくら総経理の能力が高くても所詮は一人の人間。できることには限りがあります。まして、外国人総経理です。

社員の仕事の出来栄えがサービスの良し悪しを左右するのは明々白々です。ですから、まずもってそこに努力傾注すべきです。つまり、高品質のサービスを提供することによって、顧客からの強力な支持を得ることに成功すれば、きっと勝機が見えてくる。

巨龍にだって勝てる! 勝負を分けるのは人数ではありません。臆することはないのです。

»「成功のツボ カテゴリー別記事一覧」もご覧ください。

 

▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言

盘根错节 / 盤根錯節(ばんこんさくせつ)

◆中国語:盘根错节    [ pán gēn cuò jié ]

◆出典:後漢書(虞詡伝)

◆原文::“不遇盘根错节;何以别利器乎!”

◆意味:盤根は大木の曲がりくねった根。錯節は入り組んだ節。物事が複雑に入り組んで、解決しがたいことを例えたもの。盤根錯節に遭遇すればこそ、切れる刀の区別ができるのだ、という実は前向きなことわざです。

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酒池肉林 / 酒池肉林

◆中国語:酒池肉林    [jiǔ chí ròu lín]

◆出典:史记(殷本纪)

◆意味:酒をもって池となし、肉をかけて林となす。殷王朝の紂王の放逸な生活ぶりをいう。

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争天下者 必先争人 / 天下を争う者は、必ず先ず人を争う

◆中国語:争天下者 必先争人   [ zhēng tiān xià zhě bì xiān zhēng rén ]

◆出典:管子

◆意味:天下を狙う人は、まず人材を確保することから競い合う。大きな勝負をするときにはどうしても周囲の社員達の支持や協力が必要で、そのことに成功しなければ、勝負に勝てない。

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»「現場目線で読み解く 中国のことわざ・格言」もご覧ください。

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