同苦する惻隠の心で人に寄り添う 四川大地震では…

 

2008年5月12日、未曽有の大地震災害が中国で起きました。四川省を襲ったマグニチュード8の大地震。世界最大級の大地震でその後10日間の余震は何と800回近くに及んだとのことです。そして約9万人もの尊い命が失われました。

 

▮被災地・四川と同苦

大地震発生後、救援活動を行う様子は連日テレビで報道。その任に当たる軍を礼賛する報道は別として、被災地の悲惨な状況を見るにつけ心が痛みました。

その中で、その日のうちに被災地に入った温家宝総理の電光石火の速さに驚くと共に、小さな子供抱きしめて「孩子别哭(子供よ、泣かないで)」と励ます姿をテレビを通してみて、胸が熱くなりました。人をいたわり思いやる気持ちに打たれました。

 

▮鈍感では成功しない

中国でビジネスを展開している企業グループとして、甚大な災害に対して義援金を出してはどうかと、本社に具申しました。

しかし、非常に残念ですが、それは握りつぶされてしまったのか、梨の礫で実現しませんでした。

確かに、当時の中国社会では、義援金を拠出した金額の企業別ランキングや、まだ出していない著名企業リストの公表など、なかなか理解しがたい状況がありました。

また、何に使われるのか、果たして本当に被災者のもとに届くのか、などといった懸念もありました。

もとより、売名を目的に義援金を拠出するわけではないので、金額の多い少ないは問題外。たとえ小さくとも、できる範囲の善の心をもってその意を表してほしかったのですが…。

鈍感さはこういう場面でも出てくるのですね。

 

▮同憂相救

そんな煮え切らない日本側の態度に業を煮やして私は、大連社単独で義援金を募ることにしました。社内の工会(組合)を通して、真心からの拠出を社員に訴えました。集まった金額は約15000元(約25万円ほど)と決して多くはありませんでしたが、心の入ったお金です。堂々と赤十字社を通して募金しました。

地震国である日本で育った私たち日本人は地震の怖さをよく知っています。被災した人々と同じ苦しみの気持ちで助け合う、人として大事なことではないでしょうか。

 

少々打算になりますが、現地社員からは我が社の総経理は、中国国内で起きた大災害に同苦した日本人として感じ取られ、同時に義援金活動をすることで、社会的に有益な会社に自分たちは所属している、自社の利益を考えるだけではないのだ、と少しの誇りと自信を持ってくれたことだろうと思います。

»「成功のツボ カテゴリー別記事一覧」もご覧ください。

 

▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言

电光石火 / 電光石火

◆中国語:电光石火   [ diàn guāng shí huǒ ]

◆出典:宋·释普济(五灯会元)

◆意味:稲妻の光と火打石の火。動きが非常に速いことの例え。

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恻隐之心 / 惻隠の心

◆中国語:恻隐之心   [ cè yǐn zhī xīn ]

◆出典:孟子(告子上)

◆原文:恻隐之心,人皆有之。

◆意味:他人を思いやったり、同情する心のこと。

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勿以善小而不为 / 善 小なるを以って為さざるなかれ

◆中国語:勿以善小而不为   [ wù yǐ shàn xiǎo ér bù wéi ]

◆日本語表記:勿以善小而不為

◆出典:三国志·蜀书·先主传

◆原文:勿以恶小而为之,勿以善小而不为。惟贤惟德,能服于人。

◆意味:どんなに小さな悪事でもしてはならず、どんなに小さな善事でもしようと心懸けよ。(三国志の蜀の国、劉備玄徳が臨終前に息子の劉禅に言い残した言葉。小さなことを軽視してはならないとの意。)

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同忧相救 / 同憂(どうゆう)相救う

◆中国語:同忧相救   [ tóng yōu xiāng jiù ]

◆日本語表記:同憂相救う

◆出典:吴越春秋·阖闾内传

◆原文:同病相怜,同忧相救(同病相憐れみ、同憂相救う)

◆意味:同じ憂い(悩みや苦しみ)を持つ人は、互いにいたわり合い、助け合うものである。

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»「現場目線で読み解く 中国のことわざ・格言」もご覧ください。

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