失敗の陰には酒、女、金 のめり込んだ後には… これって万国共通?

 

ストーカーまがいの行為が原因で帰国の憂き目にあった管理者、会社の金に手を出した総経理(社長)、出入り業者と癒着し金品を得るなど不明朗な生活をしていた幹部社員等々。

いずれも私が中国現地で耳にした日本人駐在員の話。

どの時代であっても、どこの国、場所であっても、浜の真砂の如くその種の不祥事は尽きることがないようである。

 

 

▮失敗の陰に酒、女、金が…

私は先輩から、もし男が失敗をしでかすとしたら、それは酒か、女か、金が絡んでいると思って間違いはない、と教えられたことがありました。前出のそれらの不祥事は正にそのとおりであるが、昨今は加えてセクハラなるものが中国社会でも言われるようになってきたようです。

 

セクハラを意味する中国語は「性骚扰  」で、70年代には新語として出現していたそうです。

それに、私は聞いたことはありませんが、「吃豆腐  」というスラングもセクハラを意味するようです。文字上では「豆腐食べる」という意味で、何故それがセクハラを意味するのか、私にはわかりません。おそらく少々お下品なスラングでしょう。

 

中国人の幹部社員が地位を利用して部下の女性社員に性的な要求をするといった構造は日本と大差ありません。
ただ、その幹部を管理する立場にある例えば総経理が日本人の場合、なかなかその事実がわからないのが実態です。社内の中国人社員の間で噂が広まってからようやく知ることになり、ある意味で手遅れ。既に多くの社員が知るところであり、それでは社員達の士気は上がろうはずがありません。結局、それが原因で業績に影響が出ることにつながりかねません。

 

もとより会社としては清廉な組織であるべきです。が、そのような問題が起きたならば速やかに異動や免職などの頭の痛い対応を強いられます。

 

 

▮トップ自ら不祥事に手を染めると…

最も厄介なことは、トップである総経理(社長)自身がそのような事態に至った時です。それが社内で噂になろうが忠告やお説教をする人がいません。むしろどんどん深みに入っていく事になります。

 

酒、女、金などにまつわる日本人不祥事が中国の現地法人で起きるとしたら、その背景には2つの要素があると思います。

ひとつ目は本人の勘違いに起因するもの。

日本ではごく普通の社員、時には一介の課長や部長として小さな歯車として汲々としたサラリーマンであった人が、中国の現法の総経理(社長)などとして赴任するや、現地社員から持ち上げられ、専用車が与えられ、広々とした社宅に住み…。そんな日本では考えられない日常の中でいつしか自分は偉くなったのだと勘違いしてしまう。

 

さらに日本水準の給料をもらい、現地の物価水準で生活をするのですから、土日はゴルフ、平日はカラオケ、駐在員の奥様方も何とか教室とかに通っているなんてことも珍しくはありません。結構贅沢な暮らしができるという現実もあります。

そんな日常の中にややもすると勘違いする人が出てくるというものです。

日本ではありえないような贅沢な暮らしの中に落とし穴が待っているのです。私ももちろんですが、聖人君子ではないとは言え、勘違いをしないで自制が求められます。

贅沢ができる環境にいるからこそ、倹約をする賢明な駐在員でありたいものです。

中国でも古来贅沢にふけって国を失わなかった君子はいないと言われています。今の時代でも、贅沢が度を過ぎると社員からの支持も失ってしまいます。

 

▮自身の卑しさとの闘い

もう一つは人間の卑しい心根。

下心を持った出入り業者などに食事をごちそうになり、金品を受け取り…。そんな餌に食いついたら最後、どんどんエスカレートし抜け出せなくなってしまいます。まさに金、女、酒が目の前にある状況が出現します。人間、誰しも卑しい心根を持っていますが、それを上回る自制する心が何としても必要です。

 

異国の地での仕事には想像以上に大きなストレスとの闘いの日々が続きます。それを乗り越えるためには楽しみも必要です。しかし、のめりこんでは楽しみではなくなってしまうということを理解すべきです。
楽しみはほどほどがよいということ。

 

俗世間に住む我々は欲望との戦いを常として、買ったり負けたりを繰り返している。が、人の上に立つ者として、
むやみに物を欲しがらない心を宝とすべきとは、やはり中国古典の格言である。

で、今日も中国ビジネスの成功を目指しつつも、襲い来る欲望を掻き立てる魔物との闘いが始まります。諸兄のご健闘を祈ります!

»「成功のツボ カテゴリー別記事一覧」もご覧ください。

 

▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言

以俭得之,以奢失之 / 倹を以てこれを得、奢を以てこれを失う

◆中国語:以俭得之,以奢失之   [ yǐ jiǎn dé zhī, yǐ shē shī zhī ]

◆出典:韓非子

◆意味:自ら倹約に努めたことによって民の支持を得、贅沢にふけったことによって国を失った。

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乐不可极 / 楽しみは極むべからず

◆中国語:乐不可极   [ lè bù kě jí ]

◆日本語表記:楽不可極

◆出典:礼记(曲礼上)

◆意味:楽しみものめり込んだら必ず悲しみが生まれる。ほどほどがちょうどいい。

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以不贪为宝 / 貪らざるを以て宝と為す

◆中国語:以不贪为宝   [ yǐ bù tān wéi bǎo ]

◆日本語表記:以不貪為宝

◆出典:佐伝(襄公十五年)

◆意味:むやみに欲しがらないことを宝と思う。財宝よりも無欲を貴ぶこと。

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»「現場目線で読み解く 中国のことわざ・格言」もご覧ください。

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