清明節には焼紙銭 親孝行の気持ちは亡くなった後もずっと変わらない

 

中国・大連の長かった冬が終わり、空気がすがすがしく感じるようになった頃、街角で何やら紙のようなものを燃やす光景が…。

風にあおられ飛んでいく燃え残りが、火事にはならないのか商売柄つい心配してしまいます。

 

▮冬が終わったらやってくる清明節

春分から15日目、このころは、縮こまっていた寒さから解放され、まるでよみがえったように新鮮感が感じられます。

さわやかな季節、4月初旬にやってくる清明節は、春節や端午節、中秋節と合わせて中国伝統の祝日です。

清明節には、家族こぞって先祖の墓参りに出かけ、墓の周りの草をむしり掃除をして、供え物をする、伝統行事。

一年の中でも最もよい季節ということもあり、清明節当日は墓地に向かう道路が車で渋滞することも珍しくないようです。

 

▮親孝行な中国人

墓前や軒先、街角で「冥钞」とか「纸钱」を焚くという習慣があります。亡くなった親族や先祖が死後の世界でもお金に不自由をしないようにという伝統的習慣です。もちろん、その「お金」は本物を模したものですが、「お金」以外にも、今では紙製の携帯電話などもあり世相を表しています。

 

中国では概して年長者や親を重んじる社会であるといえます。中でも自分の親に対してのそれは特別です。中国語で「孝敬父母」とは親孝行の意味で、それを題名にした歌もあり、苦労して子供を育てた親の思いが溢れていて感動します。また、結婚式のスピーチでも「孝敬父母」という言葉は定番になっています。

 

論語には「生きているときも、亡くなったときも、亡くなった後も、礼をもってすべし」と、子として親に対する感謝と尊敬の念を持つことの大切さを語っています。

 

そう言われれば、若い男性が年老いたおばあちゃんをおんぶしてレストランに入る、そんなシーンを何度も見かけたことがあります。多分、家族が集まって高齢となった母親の誕生日を祝うのだと思います。日本ではなかなか見られない、微笑ましい光景ですよね。

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▮中国でのお葬式

親や友人を亡くした時の悲しみは誰でも同じです。私は中国に駐在した15年間の間に何度かお葬式に出席しましたが、その内容はお国柄や習慣によって日本とはかなり異なります。

いわゆる斎場に行って葬儀を行うのですが、供え物などすべてがそこで揃いますので、参列者は手ぶらでOKです。形式は日本のように厳格ではないようです。「喪服」という概念はありません。赤色のものを除けばどんな服装でも気にすることはありません。

 

朝の7時半からとか言った時間帯にもあって、出勤途上で斎場に立ち寄り弔問を行うケースも多いようです。

亡くなった方の子供(と言っても相当の年齢の子供も)は、人目もはばからず号泣しているのは、見ていてなかなか辛いものがあります。

 

中国らしいと言えば少々叱られそうですが、大きな病院のすぐ横に葬儀用品店を見つけた時は驚きました。お見舞い用の果物屋さんなら理解できますが…。

 

▮「寿」の意味いろいろ

葬儀用品店の看板にはよく「寿衣店」などと書かれています。売っているのは亡くなった方に着せる服や棺桶、冥钞と言われる紙のお金等々です。日本では「寿」はおめでたいことを指しますが、中国では長寿、長生きといったおめでたい意味のほかに、亡くなった方に供する品物など、慶弔の両方の意味がありますので要チェックです。

 

 

▮縦社会に生きる

1949年に建国された新・中国は思想的には唯物論を奉じています。しかし、もともとは儒教の国。自分の親に限らず、年長者を尊敬する考え方が根付いています。ですから、会社にあっても部下社員よりも若い人を責任者に任命するなどの場合は、よほど注意しないとうまく運営できなくなってしまいます。

そしてこのような上下感覚は日本ではわからない。

»「成功のツボ カテゴリー別記事一覧」もご覧ください。

 

▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言を解説

烧纸钱 / 焼紙銭

◆中国語:烧纸钱    [ shāo zhǐ qián ]

◆意味:清明節や亡くなった家族の記念の日に「冥钞」「纸钱」を呼ばれる紙のお金を焚く習慣。亡くなった家族が、あの世でもお金に困らないようにとの迷信。実際には亡くなった親族を悼むもの。

紙銭は「冥钞  」[ míng chāo ]とも言います。

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生事之以礼,死葬之以礼,祭之以礼

◆中国語:生事之以礼,死葬之以礼,祭之以礼     [ shēng shì zhī yǐ lǐ, sǐ zàng zhī yǐ lǐ, jì zhī yǐ lǐ ]

◆出典:論語

◆読み下し:生けるときはこれに事うるに礼を以ってし、死せるときはこれを葬るに礼を以ってし、これを祭るに礼を以ってすべし

◆意味:親が生きている時には礼によって仕え、親の死後には礼に従って葬り、祖霊をお祭りする場合にも礼をもってすべきであるとの意。子として親に孝行するとは何かを説いたもの。現実にもこの考え方が息づいています。

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»「現場目線で読み解く 中国のことわざ・格言」もご覧ください。

 

 

 

 

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