中国で成功を勝ち取るには画竜点睛が欠かせない その理由とは

 

 

富山市にある人気イタリアンレストランが閉店するそうです。

そこは東京・銀座にお店を構える超有名シェフが代表を務めています。しかし、同氏が多忙で細かな目配りができなくなったことが閉店の理由のようです。

このニュース報道に接して思うことは、日本国内であっても離れた場所にあるお店では、料理の質を維持するのは容易ではないのに、まして、中国に進出した企業やお店を維持発展させることの難しさを想起させます。

 

 

▮日本料理店はたくさんあるが…

私が中国ビジネスを成功させるために奮闘していた大連市は中国の東北部の街ですが、そこにもたくさんの日本料理店があります。一人でも友人とでも、中国など異国の地で美味しい日本食が食べられるのは、日本人としてありがたいことです。

 

しかしよく見ると、安定して経営されているのはそう多くはないようです。

私なりに分析すればたくさんの日本料理店は三種類に分けられます。

一番目は、日本人だけでなく現地の中国人にも人気があり、大連にすっかり根付いているお店。
二番目は、せっかく出店したのにしばらくしたら閉店(撤退)したお店。
三番目は、“なんちゃって”日本料理店。よく言えばローカライズされ、生き続けているお店。

 

▮中には“なんちゃって”日本料理店もあり

日本料理は客単価が高く利益率もよい、儲かりそうだと考えて、日本料理らしきものを提供するお店。値段は中華料理よりも高いが正統な日本料理店よりは安く、リーズナブルで手軽に日本料理(らしきもの)が楽しめる。日本人はこの手のお店には行きませんが…、

「なんちゃって」とはいえ、中国人固定客がつけば長生きする可能性だって少なくないと思います。割り切ればそれもあり。

 

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▮30年も続く日本料理店

大連で初の日本料理店を開いたS氏(日本人の方)のお話を何年か前に伺ったことがあります。

その方は東京の魚河岸で水産会社を経営されている方で、天安門事件が発生した当時の北京に出店、その後大連にも進出したそうです。

もちろん大連で第一号の日本料理店。その方の名前を冠した日本料理店は、何と、30年近くたった今もその店は健在です。驚くことに、そこで修業を積んだ板前さんが、その後何人も独立し立派に日本料理店を経営していることです。

その内のひとつが、私がよく食事をしに行った「江戸前」という人気店(写真)です。お寿司にせよ煮物にせよ、中国人が料理したとは思えないような美味しさで、いつも感心させられました。

 

 

 

 

▮見えない肝心なものが…

そのお店を経営している中国人総経理をよく知っていますが、彼はよく「本当の日本料理を提供し、お客様にも味わっていただきたい。」と熱っぽく語っていました。

その情熱が人気店を支えているのだと思います。前出のS氏は、日本料理のレシピや技術だけではなく、ご自身が持つ魂のようなもの、料理哲学などを時間をかけて伝えたのだろうと私は思います。

 

飲食店に限らず、どんな事業でも同じで、マニュアルや単なる技術だけではなく、それ以上に肝心なものがあるはずです。一番大事なものです。そこを軽んじていては中国ビジネスの成功は危ういものになってしまいます。

 

日本の自動車を輸入し、バラバラにして、まったくそれと同じ部品を作り、同じように組み立てたが、ちっとも動かなかったという話を、ある方から伺ったことがあります。

何事にも見えない肝心なことがあるということです。にわか作りでは、「仏造って魂入れず」になってしまいます。

 

 

▮自分の事業の核心は

一方で、レシピや技術をひと通り教えたら、これで行けると思って、現地の料理人や従業員に後を託し、帰国する日本人経営者も少なくありません。その後は月一くらい様子を見に来る…。これが最も危険なパターンです。

コストや時間など事情があるのでしょうが、中国ビジネスがそう簡単には成功しません。そんなに甘くはないということ。

レシピはマニュアルでわかりますが、事業に対する思いなどの肝心なことは短期間では伝わりません。しかし、そのことこそが最も大事なところなのです。

事業継続のツボは一番大切なもの、肝心なものを外さず、本質を現地に根付かせることだと思います。中途半端に終わらないようにするため、自分の中国でのビジネスのツボはどこにあるのかを再確認したほうが良いと思います。

icon-arrow-right 「成功のツボ カテゴリー別一覧」もご覧ください。

 

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▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言を解説

画龙点睛 / 画竜点睛  ■画龙不点睛 / 画竜点睛を欠く

◆中国語:■画龙点睛   [ huà long diǎn jīng ]  ■画龙不点睛   [ huà lóng bu diǎn jīng ]

◆出典:历代名画记 张僧繇

◆意味:「画竜」とは竜の絵を描くこと。「睛」は瞳のことで「点睛」は瞳を描くこと。

多くの場合、「画竜点睛を欠く」という形で用いられます。「ほとんど完成しているが、最も重要なところが抜けている」という意味。一番大事なものがない、肝心の部分が欠けているということで、日本語でいう「仏造って魂入れず」の意味。

◆故事:中国の南朝梁の時代、张僧繇という絵師が壁に四匹の竜の絵を描きました。 その竜は今にも天に昇っていきそうな勢いでしたが、なぜか竜の瞳が描かれていませんでした。

その理由を絵師に尋ねると「瞳を入れると飛び去るから。」と言いました。人々はそれを信じようとしなかったので、仕方なく竜の瞳を描き入れると、竜は雲に乗ってたちまち天に昇って行きました。

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