その破顔一笑、大丈夫? 満面の笑みに隠されている、何かが…

 

この度の米中首脳会談では、2500億ドル(約28兆円)もの 商談や投資などのビジネス案件がまとまったと報道されています。

航空機300機や半導体、畜産品など非常に幅の広い米国製品の購入やシェールガスの開発投資など、そのスケールの大きさに驚かされます。しかし…

 

▮拘束力のない意向書 笑みの向こうには何が

満面に笑みを浮かべた両首脳についての報道を見る限り、双方の面子は保たれたように思います。その意味では成功したと言えるのでしょうが、問題は今後、どのような形で推移するのかにあると思います。

今回の合意案件の多くは正式な契約ではないと報道されています。では調印されたのは覚書なのか意向書なのか? もちろん私にはわかりませんが、そういった拘束力のない文書を取り交わしたのであれば、今回の合意がどこまでビジネスとして履行されるかどうかは少々疑問が残ります。

満面の笑みの中に隠されたものを勘繰りたくなるのです。中国ビジネスを成功させることはそう簡単ではありません。

 

 

▮理不尽にも 反故にされかけた契約

あるとき、継続取引をしていた中国の顧客の責任者が交代したので、私は表敬訪問に伺いました。その際にとんでもない発言が飛び出し、驚いたことがありました。

その発言とは、「(わが社との)契約をしたのは前任者であって、私はあずかりしらぬことだ。」と。
もちろん、双方の代表者が署名押印した会社間の契約であるにもかかわらず、その新任者の方はそういう認識がなかったようです。

…というよりも、一般的にはそもそも契約という商行為に対する認識が深くない、というのが中国ビジネスの世界での現実ではないかと思います。

その時には顧客の窓口担当者がとりなししてくれましたので、事なきを得て契約は途切れることなく継続することになりました。そんなツボも押さえておいた方が…。

 

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▮簡単ではない中国ビジネス

交わした文書が「契約書」であったとしても、そのとおり履行されるかどうかというのは不透明なことが多いのが中国です。

まして、意向書や覚書であった場合は、おそらく拘束力は無くただサインしただけで終わりかねません。であれば破顔一笑の握手も単なるセレモニーでしかありません。

私が経験したことは一民間企業の他愛もないことであって、今回は国家間の合意事項ですから、よもやとは思いますが…。

いずれにしても、喜んでばかりはいられないというのが私が現場経験で得たリアルなツボです。中国はそんなに簡単な国ではありません。

▶「成功のツボ カテゴリー別一覧」もご覧ください。

 

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▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言を解説

笑里藏刀 / 笑裏(しょうり)に刀(かたな)を蔵(かく)す

◆中国語:笑里藏刀   [ xiào lǐ cáng dāo ]

◆出典:兵法三十六計(第十計)

◆意味:敵を攻撃する前段階として、まずは友好的に接近したり講和停戦して慢心させる作戦を指す。「口蜜腹剣」と同意。

 

破颜一笑 / 破顔一笑

◆中国語:破颜一笑   [ pò yán yī xiào ]

◆出典:鲁迅《奇怪》

◆意味:顔をほころばせてにっこりと笑う。

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▶「現場目線で読み解く 中国のことわざ・格言」もご覧ください。

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