巧詐は拙誠に如かず というが依然として中国にはニセモノが…

  

 

偽物天国などと揶揄される中国。

ブランドバッグや時計、卒業証書、領収書、果ては卵まで、あらゆる偽物が溢れています。
折に触れ、知的所有権などが叫ばれていますが、実態は今も大きくは変わっていないようです。

我が社のロゴステッカーの偽物が出現したこともあり、その時にはいささか驚きました。

 中国にはこれだけ精巧なニセモノを作る一生懸命さがあるのに、なぜちゃんとしたものを作らないのかと、
多くの日本人は思いますよね。

そこで、ニセモノを眺めながら中国ビジネスの成功のツボを考えてみたいと思います。

 

 

▮今もらったばかりの おつりがニセ札

上海に赴任ししばらくたったころのことです。

華亭路という名の道路で、ブランド物のポロシャツや時計などが売られていました。幅が3、4メートルの細い道路の両側に屋台のような小さなお店がひしめいていて、それはそれでなかなか活気のある通りでした。

まだ中国語が大して話せなかったころの私でしたが、面白がってそこで買い物をしたことがあります。
お金を支払って、お釣りをもらいました。ついでにもう一つ買おうと思い、今、もらったおつりの中から、そのお店のおじさんにお金を渡すと、「これ、偽札!」と間髪を入れず突っ返されました。

今、そのおじさんから貰ったばかりのお札なのに…と思いながらも、おじさんの勢いに呑まれてしまって、つい、別のお札を出して、その場を立ち去りました。中国とはすごいところだと感じ入りつつ帰ったことを今でも覚えています。

その華亭路も、かなり前にお店がすべて撤去され、今では閑静な道路に変身していて、当時の面影はかけらもありません。

偽札につぃての出来事については、銀行から引き出した会社のお金の中に、それも帯封のついたお札の中に偽札が混じっていたとか、偽札を集めている日本人がいたとか、いろいろありました。

そんなとんでもない出来事も、中国だから「さもありなん」と受けて流せることが、中国ビジネスを成功させるツボでもあります。

 

▮本物そっくりのニセタクシー…

大連での出来事です。

ある時、出張から飛行機で大連に戻った際に、空港からタクシーで宿舎に向かいました。

そのタクシーには正規のタクシー乗り場で乗り、外観や料金メーターなど、不審なものは何もなく、何の疑いもせず乗り込んだのです。

しかし、途中で、料金メーターの上がり方が異様に速いことに気がつきました。そのころはもう結構中国語ができるようになっていましたので、運転手に文句を言ったのですが彼は取り合いません。

とうとう宿舎のホテル玄関に着きました。私の様子がおかしいことにホテルのコンシェルジェが気付き、運転手との間に入り、相場相当の料金を払うことで解決しました。

何とそれは本物そっくりの偽タクシー、でした。

悪徳白タク(中国では白ではなく“黒車”と言う)の存在は知っていましたが、外装やメーターなど、本物そっくり。まして、ちゃんとしたタクシー乗り場で順番待ちをしていたので、これが偽ものとは夢にも思いませんでした。

中国では偽物をつかまさせるようなことのほかにも、とにかく騙されないようにする努力が必要です。ちょっとでも気を許すと引っかかってしまいますよ。そんなことでは中国ビジネスを成功させることも難しくなります。

 

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▮「拙誠」にこそ勝機あり

どんなものでも、本来は手間や時間をかけて作り出されるはずです。しかし、偽札にせよ偽タクシーにせよ、そういった努力をしないで、ただ小手先のつじつま合わせをして、その場しのぎをしているようにしか見えません。

愚直であるかもしれないが、心のこもったやりかたが人から支持されることになるはずです。それが社会のルールであり、「硬道理」と言うものです。

我が社は顧客に物を売っているのではなく、サービスという無形の商品を提供して、その対価として服務費をいただいています。そして、サービスを提供する我が社の社員の懸命の努力が、顧客に感動を与えることになります。

もちろん、そのサービスの良し悪しが顧客の拡大に大きく影響します。つまり、良くも悪くも口コミで広がっていきます。

ですから、我が社の基本はそれぞれの顧客が思っている以上のレベルのサービスを提供することであり、そのための腐心を惜しんではならないということです。

表面的に取り繕ってうまくいったと思えても、それは長続きはしないものです。一歩一歩地道に、誠実にやることが最終的には必ず勝利を得ることができる、と信じたいですね。それが中国ビジネスの成功を勝取る大原則であり、「硬道理」です。

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▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言を解説

巧诈不如拙诚 / 巧詐(こうさ)は拙誠(せつせい)に如かず

◆中国語:巧诈不如拙诚   [qiǎo zhà bù rú zhuō chéng]

◆日本語表記:巧詐不如拙誠

◆出典:韩非子(説林)

◆意味:巧詐(巧みに表面を取り繕うようなやり方)は拙誠(拙くても誠実なやり方)には及ばない。

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硬道理 / 揺るぎない道理

◆中国語:硬道理    [yìng dàolǐ]

◆意味:揺るぎない道理。人間として正しい道。鄧小平前国家主席が南巡講話の中で、「发展才是硬道理。」(発展こそが正しい道である)と述べた。以後よく使われるようになった言葉。

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