「所変われば品変わる」中国で驚きの初○○ 日本人ってカモネギ?

 

現地・上海に赴任し1カ月もたつと髪が伸びてきますよね。どうしても散髪をしなければならなりませんが、初めて一人で行く散髪屋さん、さて、どう言えばいいのやら。

前日に中国語の先生に教えてもらって行ったのですが、待っていた思いもよらない奮闘とは…。

 

 

▮上海でドキドキの初散髪

中国では「理发店  理髪店)」や「美发店  (美髪店)」と呼ばれる散髪屋さんがたくさんあります。路地裏の道端に椅子だけおいてやっているおじさんの青空散髪がありましたが、さすがに今は見かけなくなりました。

 

中には、コーヒーが出て、通訳までいるような高級店もあり様々です。それらの中高級店の多くは、男性も女性もOK。日本ではごく普通の散髪屋さんしか知らない私は、カットしている若い女性客の隣の席に座っていることが、なんかとても気恥ずかしかったことを覚えています。

 

さて、赴任して約1か月、初めての中国の散髪屋さん。前日に中国語先生から「原来一样  。」と言えばよいと教えられました。元の通りに、とか、今迄のまま、といった意味です。

習いたてのその言葉を口の中でぶつぶつ言いながら、目指す散髪屋さんに入りました。

 

▮原来一样(元のとおりに)って言われても…と

その店は比較的高級店です。

案内された席に座って待っていると、間もなく若い女性店員さんが来てシャンプーを始めました。シャンプーと言っても、むしろ頭皮のマッサージです。今でいえばヘッドスパかな。これが、とても気持ちがよい。15分くらいがたって、洗い流してシャンプーは終了。

 

余りの気持ちよさに余韻に浸ってたとき、理髪師がやってきました。どのようにカットしましょうかと尋ねますので、私は昨日習った通り「原来一样」(元のとおりに)と答えました。

 

理髪師は怪訝そうな顔つきで「元はどんなヘヤスタイルだったのかわかりません」と。

私は、さっきまでのシャンプーによって、毛がくしゃくしゃになっていることに気がつきました。

※中国では、理髪など専門技術を持った人には「师傅  」という尊称で呼ばれます。

 

難儀しながらもなんとかカットを済ませることができました。

翌日の中国語授業の時に、先生にその時の様子を話しました。先生は大笑い。次からは「短一点  」(短めに)、と言えばどうか、とアドバイスをくれました。

なお、一般的にはカット、シャンプーだけで顔剃りはありません。(ない方が安心!?)

 

ところで、中国では「散髪の日」があります。旧暦の2月2日に、散髪をすると縁起がいいと言われる「龙抬头(龍擡頭)」という風習です。この日は散髪屋さんが大忙しになるそうです。ご存知ですか?

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▮大連で初歯科治療 日本人は鴨葱

人間は生身。

ある時、歯がとても痛くなり我慢できず、地元の歯医者に行きました。中国では「牙科」というと歯科医のこと。歯が「牙(きば)」とは面白いですね。

 

日本人向けのフリーペーパーに掲載されていた広告を頼りにある歯医者に電話予約をしました。その歯医者に着くと、なんと、医師の先生が玄関で出迎えてくれました。何人かの患者さんがいましたが、その脇をすり抜け治療用の椅子まで、自ら案内をしてくれました。

大きな声では言えませんが、治療単価が高くて儲かる日本人の患者は、医者にとっては好都合、「鴨が葱を背負って来る」、といったところでしょうかね。

 

いざ、治療が始まると、私のおかげで後回しにされた他の患者が私の口をのぞき込んでくるのです。私は、椅子が倒され、上を向いて口を大きく開けているのに…。これでは、プライバシーも何もあったものではありません。あっちへ行け、と心で叫びつつ、口を開けたままでは抗うこともできません。

 

医師が治療器具について、国産か日本製か、どっちにしますかと、聞いてきます。口を開けていた私は、「あわぁわあぁ」と日本製を指さし、もう大変。

 

中国の歯医者は、治療に2~3時間をかけ、その代わり一回で治療を終えます。

治療費については一旦全額を支払いますが、日本で手続きをすれば事後に7割ほどが還付されます。

そこで、領収書を書いてもらうことをお願いしました。そのお医者さんは、「金額はいくらで書きますか?」と。

水増しで書いてもらえば…なんてことをしてもお天道様がお見通し、やめた方が良い。「天網恢恢疎にして漏らさず」というではないか。

唖然とした私は気を取り直して「実額で書いてください。」

 

▮ところ変われば品変わる

私は、会社の命により、中国の子会社の総経理として上海に赴任し、その後大連に異動しました。いずれもまったく知らない土地、一面識もない現地の社員の皆さん、そこへ行けという社命は、サラリーマンにとっては、江戸時代の国替のようなものです。

所変われば品変わると言われるとおり、そこで生活を始めると、経験したことのない習慣や風習が多くあり驚かされます。まして、ここは悠久の歴史をもつ中国…。

でも、そんな驚きをむしろ楽しむくらいの余裕が、仕事の成功につながっていくことを忘れまい。

»「中国ビジネス成功のツボ」をご覧ください。☛こちら

 

▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言

龙抬头 / 龍が頭を擡げる

◆中国語:龙抬头   [ lóng tái tóu ]

◆日本語表記:龍擡頭

◆中国伝統の風俗の呼称。「二月二,龙抬头,剃毛头”。」(旧暦2月2日、龍が頭を擡げ、頭の毛を剃る。)

◆中国では、春節(旧正月)が終わってから「竜抬頭」までは、髪を切ると縁起が悪いとされている。また、旧暦の2月2日に散髪すると逆に縁起が良く、運が高まると考えられています。
旧暦2月上旬にあたる時期に乾季から雨季へと変わることから、その年の豊作を期待して竜に雨を願うとの習慣。
私が駐在していた大連でもこの季節になるとよく耳にしました。「竜抬頭」の日に散髪をして、気分一新、さわやかな気持ちで春を迎えたいという民の心が現代にも生きています。

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喜从天降 / (天から喜びが降ってくる)鴨が葱を背負って来る

◆中国語:喜从天降   [ xǐ cóng tiān jiàng ]

◆日本語表記:喜從天降

◆出典:元・馬致遠(青杉泪)

◆意味:慶事が天から降ってくる。(突然、思いもしなかった目出度いことに遭遇することの例え)

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天网恢恢,疏而不漏 / 天網恢恢疎にして漏らさず

◆中国語: 天网恢恢,疏而不漏    [ tiān wǎng huī huī, shū ér bù lòu ]

◆出典:老子

◆意味:天網は目が粗いように見えるかもしれないが、実は悪人を漏らさずに捕まえる。お天道様は厳正で悪事を働いたら必ず報いがある、との意。

(一方で、今は不遇の身であっても、いつかお天道様は帳尻を合わせてくれる。だから頑張れ! とも理解できる。)

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百里不同风,千里不同俗 / ところ変われば品変わる

◆中国語:百里不同风,千里不同俗   [ bǎi lǐ bù tóng fēng,qiān lǐ bù tóng sú ]

◆日本語表記:百里不同風、千里不同俗

◆出典:史记。

◆意味:土地が変われば風俗習慣も異なる。

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