【飛竜雲に乗る】自信に満ち溢れる上海 でもそこに無いものが一つ…

2000年に大連に赴任した時、大連の道路にゴミがほとんど落ちてなくて街がきれいであることに少々驚きました。前任地である上海のその当時はというと、お昼の弁当の発泡スチロールの容器や割りばしが歩道上に散乱していて、それらを跨ぎながら歩いたものです。

ところがその後…

スポンサーリンク

驚く発展速度

2001年のAPEC首脳会議が上海で開催されたことを契機に上海の街はみるみるきれいになったように思います。毎年何回か大連から出張しましたが、その都度新しい発見がありました。歩道が舗装され平になったり歩行者が信号を守ったり…

 

上海のような中国の巨大都市は一旦変化を始めるとものすごいスピードで変化するようです。遼寧省の省都である瀋陽市でも同じような情景を見ました。

ほんの数カ月前の状況が一変していることが当時は珍しくありませんでした。都市部への進出や出店を計画する場合、もう少しそのエリヤの経済が発展してから、などと考えているとおそらく乗り遅れることになると思います。まだ早いのではというくらいが、実はちょうどいいのです。

 

飛竜雲に乗る

上海市の花は「ハクモクレン」で1986年に制定されたそうです。「ハクモクレン」は冬が過ぎ春の到来と共にいち早く開花します。

そのことから、「先頭に立って道を切り開き、奮い立つ向上の精神」を象徴するという意義が込められているそうです。上海は発展する中国の中でも最先端を行く大都市です。

ハクモクレン(中国名は白玉兰)

昔も今も中国の経済を牽引している上海は現在も発展を続けています。

統計によれば2017年の人口は何と2418万人。その内外来人口は982万人というのですから驚きです。私が赴任した1998年当時の人口は約1300万人。その後も上海市以外からの流入人口がすごい勢いで伸びています。

人をひきつけてやまない魅力がある街・上海といえます。

 

いつの時代にも中心に立つ上海ですから、上海生まれの住民であれ外来の人であれそんなことは関係なく、上海に住む人々には「飛竜雲に乗る」と言わんばかりの自信に満ち溢れているのです。

龍頭・上海

初めて上海の街に入った約20年前には既に超高層ビルが林立していて、度肝を抜かれたことを覚えています。

人の多さやビル群の増加、街がどんどんきれいになっていること、など上海の変化は今も続いていますし、多分これからも続くことでしょう。

竜の彫刻

街を歩いてもオシャレなお店が軒を並べ、上海には無いものは何もない。お金さえあれば、こんなラグジュアリーな町はないのでは、と思わせます。

上海は中国のひとつの都市ですがまるで別世界。

「ハクモクレン」の花のように清楚であるか否かは別にして上海は常に中国という巨竜の頭であると皆が自負しているのです。

 

 

中国のスタンダード

変貌と発展を続ける上海の姿を目の当たりにすると、どんな商売でも「あたる」ような気がします。しかし、中国の古い格言には「険を行って以て幸を徼む」と、分不相応なことに手を出し、ただただラッキーを期待するような愚を戒めています。

 

上海の片隅で商売をするのなら別ですが、中国という膨大なマーケットを開拓しようと考えるのなら、上海でどっぷりと浸かって策を巡らすことは如何なものか。

上海は中国の中では頭ひとつどころか四つも五つも抜けた街です。その上海の中からは中国全体の状況は見通せません。

そう、上海にたった一つないものは「中国のスタンダード」です。

上海で中国ビジネス全体を考えようとするのは、東京で中国戦略を考えるのと同じようなもので決して妥当な答えが出るとは思えません。

では、中国のスタンダードはいったいどこにあるのか? 私の持論は、中国のスタンダードは大連にある、ということです。

大連市の総人口は約600万、都市部の人口は約350万。中国の都市としてはいわば中程度です。市街地は北京、上海、重慶などの超大都市よりもかなり小さい規模ですが、街自体が非常にこなれています。多数存在するローカル中都市とは大きくは離れていないし、且つ発展度合いはそれらの都市よりも前を走っています。

つまり、今後の中国マーケット開拓に際してのサンプルケースとして最もふさわしいと考えます。「老王瓜を売る」という中国のことわざにあるように大連贔屓の考え方であるかもしれませんが…

 

大連には日系リース業大手や損害保険大手の中国法人が大連に本社を構え、そこから中国全体を俯瞰しています。それがたいへんよいモデルとして存在しているように思います。

大連は旧満州の南端に位置し、古くからの日本とのゆかりがあり親日であることも好感できます。中国ビジネスを考えるとき、大連の街に立って堅実な思索を巡らすことをおすすめします。

「中国ビジネス成功の決め手 現場目線で急所を解説」の目次はこちら

成功のヒント 中国のことわざ・格言

行险以徼幸 / 険を行って以て孝を徼(もと)む

◆中国語:行险以徼幸   [ xíng xiǎn yǐ jiǎo xìng ]

◆出典:出典:中庸

◆意味:身分不相応なことに手を出して、僥倖(幸運)を期待すること。それでは成功はおぼつかない、との警鐘。

»本文に戻る

 

飞龙乘云 / 飛竜雲に乗る

◆中国語:飞龙乘云   [ fēi lóng chéng yún ]

◆日本語表記:飛竜乗雲

◆出典:韓非子(難勢)

◆意味:劉が雲に乗って空を行く。賢者や英雄、豪傑が才能や権力を発揮する例え。誇らしげな自信満々の様子。

»本文に戻る

 

龙头 / 龍頭

◆中国語:龙头   [ lóng tóu ]

◆出典:三国志(吴志·吴主权潘夫人传)

◆意味:傑出したリーダーのこと。科挙の最終試験を一位で合格した人のこと。他にも水道の蛇口や自転車のハンドル、列車を引っ張る機関車など多くの意味を持つ。

»本文に戻る

 

老王卖瓜 / 老王 瓜を売る

◆中国語:老王卖瓜   [ lǎo wáng mài guā ]

◆出典:杨啸《大字报》

◆意味:自分の物を自慢することの例え。自画自賛すること。我田引水。「老」は自分よりも年配者に対する敬称。

»本文に戻る

「現場目線で読み解く 中国のことわざ・格言」はこちら

スポンサーリンク

 

Follow me!