自分はこの世で唯一無二 桜梅桃李でありのまま一生懸命に

私は上海に赴任したときは49歳。サラリーマンとして浮かび上がる「チャンス到来」とばかりについ力んでしまいました。

中国初体験で、何一つ予備知識もなく上海に赴任した私は、日本で長年やってきた経験そのままの手法で、中国人社員に接し、会社を運営しようとしました。

しかし、それではうまくいくわけがないですよね。

 

 

▮奇をてらわず普通に

当時は自ら希望したのでない限り、海外転勤は本流から外れることを意味していたきらいもありました。ですから、中国赴任が決まった際には、同僚から「また何か、やらかしたのか」と言われたくらいです。

私は一介のごく平凡な社員。高学歴を持ったエリート社員でもありません。社内で出世コースに乗っていたわけでもありません。むしろ、サラリーマンとしては上手に生きられない不器用な方でありました。

そんなごくごく普通の私が突然のように中国・上海に現法の総経理(社長)として赴任し、気負いと共に気持ちが早やっていたということです。

しかし、5000年にもなる悠久の歴史に裏打ちされている中国人の中に、突然やってきた私ごときがどれだけ逆立ちし、力んで向かって行っても歯が立つわけがありません。

 

そこに気がつくと、大上段に構えることなんてさほどの意味を持たないことがわかりました。自分の性格から考えても似合わないのは間違いありません。

総経理(社長)になったからといっても、偉ぶった態度や上からの目線で地元社員に接したりするのは、私には似合わないのです。

と、いうことで、奇をてらうことなく、自分らしくありのままに、但し一生懸命仕事をすることにしました。

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▮桜梅桃李

「桜」「梅」「桃」「李」、この4種類の木は、おたがいが近い仲間で、よく見ないと違いが判らないほど似た花を咲かせます。

しかし、花の形や色、香り、それに咲く時期も微妙に違いますが、どれも可憐な花が咲きます。

こんなふうに、それぞれ違うけど、どれもすばらしい。それが「桜梅桃李」の意味です。

桜には桜の、梅には梅の、それぞれに良さがあります。桃が「李になりたい」と思っても、李にはなれませんし、そんなことを思う必要もありません。桃として、堂々と咲くところがきれいであるはずです。

 

人も同じ。この世で自分は独一無二の存在。他人を羨むことや背伸びをする必要はないのです。大事なことは、「自分らしく」。そこには気負いも衒いも必要ないということではないでしょうか。

 

ノルマ達成など必死で頑張るのは悪いことではもちろんありません。しかし、中には出世のために流れに逆らってまで無理をしようとすることもあります。しかし無理はすればするほど、ちょっとつまずいたりしたときにがっくり肩を落とすことになってしまいます。それではあまりに切ないではありませんか。むしろ、流れに逆らわない自然な生き方がよいと思います。

 

▮自然に生きるとはいざというときに戦うこと

自分のやり方をゴリゴリ押し通すような会社運営方法も私は好きではありません。

結果として私が取った方法は「自然の流れに乗る」というものでありました。

但し、社員や市場に迎合する、いわゆるポピュリズムでは決してなく、総経理として、自分の意思をもって流れに乗るというものです。

 

自然の流れに乗るとは一見のんびりしているように思えるかもしれませんが、ここ一番というときには俄然、頑張り、意地も通します。

心底のんびりしてしまっては、何時が「ここ一番」なのかわからなくなってしまいます。ぷかぷか浮かぶ水草のごとくのんびりしているように見えて、実はアンテナを高くして周囲の情報や変化をキャッチする、研ぎ澄まされた感性を日々磨くことを怠ってはなりません。

どこまでも自分らしく、ありのままで一生懸命に生きる、桜梅桃李の原理を忘れずに…。

> 「成功のツボ カテゴリー別一覧」もご覧ください。

 

▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言を解説

安时而处顺、哀乐不能入也 / 時に安んじて順に処れば、哀楽入る能わず

◆中国語:安时而处顺、哀乐不能入也  [ an shí’ér chǔ shùn, āi yuè bù néng rù yě ]

◆日本語表記:安時而処順、哀楽不能入也

◆出典:荘子

◆意味:時のめぐりあわせに安んじ、自然の流れに従っていれば、哀も楽もない。自然な生き方がよい。

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独一无二 / 唯一無二

◆中国語:独一无二   [ dú yī wú èr ]

◆日本語表記:独一無二

◆出典:宋·延寿 辑《宗镜录》

◆意味:同じものがない。(日本語の唯一無二と同じ。)

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> 「現場目線で読み解く 中国のことわざ・格言」もご覧ください。

 

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