上から目線では御里が知れる 現地スタッフには”ありのまま”で向き合う

 

 

あるとき、大連空港のチェックインカウンターで、
荷物検査のためスーツケースを開けるよう求められたある日本人搭乗客が、

「俺は中国のために仕事をしに来てやっているのに、スーツケースを開けろとは何事か」

と、大声を出しているところに出くわしたことがあります。

搭乗手続きのために大勢の人が並んでいる中での出来事で、
経緯は私にはわかりませんでしたが、なんともはや上からのもの言いです。

 

 

 

日本人の勘違い

日本では、たかだか一部門のマネージャーとして、上と下に挟まれて汲々としていた人が、中国現地に派遣され仕事を始めたとたんに、現地ローカル社員に対して偉ぶって上から目線で接することが往々にしてあります。

 

そういう人は、休日のゴルフに行っても、自分の腕前はさておき、キャディーさんにいかにも偉そうに当たったりして、なんと心が貧しい人たちかと思ってしまいます。「御里が知れる」とはこのことで、それに気がつかない寂しい人です。

 

 

現地の社員からは総経理だの部長だのと持ち上げられ、さらに多くの場合、運転手付きの専用車まで用意されるので、自分は偉くなったのだと勘違いをしてしまうからなのかもしれません。

 

謙虚と信頼

しかし、現地の社員たちは、そういう上司のことをいかに薄っぺらな人であるか、とっくに承知しているのです。そのことに彼らは気づきもせずにいます。

 

「三国志」の劉備は常に謙虚と信頼をもって部下に接したそうです。その劉備が自身の子である劉禅にあてた手紙の中に、「賢と徳二文字が人を動かすのである」と書かれています。

 

現地ローカルの社員のみなさんが支えてくれているからこそ、駐在員として、総経理や部長などの仕事ができているのです。

決して駐在社員が頑張っていることだけで会社が存在するのではないのです。そう考えれば、偉ぶったり、上から目線にはならないと思います。

 

役職では、自分が上でも、社員の皆さんは「仲間」です。

目線の高さを合わせ互いに補完しあって団結するところに、会社の発展があると確信します。

 

「賢と徳」を身につけるためには、自らが人間力(魅力)を身につける努力をしなければなりません。

仕事が「できる人」になろうとする前に、周囲に発散するほどの「人間的魅力」を身につけること。その努力を怠らないことの方が大事だと思います。私はそう考えています。

 

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縦社会の中だからこそ普通の目線が活きる

そもそも中国は、親や学校の先生、お国のお説など「上」には従うような教育を受けて育ってきた人たちが多いいわゆる縦社会です。会社にあっても上司が上から目線で接すれば社員は言うことを聞きます。例え表面的であったとしても。

 

ですから、会社で総経理(社長)などの経営幹部が「上からの目線」で部下に接するのは何の不思議もないごく普通のとこです。

 

そんな社会の中で、例えば総経理が上からの目線ではなく、社員達と同じ高さの目線、つまり普通に接すれば、「わが社の総経理は良い人だ。」という評価がなされます。

そうして社員の心に入り込んでいくと、彼らはきっといい仕事をしてくれるはずです。中国ビジネスを成功に導くツボがここにもあります。虚勢を張る必要などまったくありません。

 

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 ♣♣♣ 中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言を解説 ♣♣♣ 

 

惟贤惟德、能服於人 / これ賢、これ徳、よく人を服す

◆中国語発音:[wéi xián wéi dé, néng fú yú rén]

◆日本語表記:惟賢惟徳、能服於人

◆出典:三国志

◆意味:賢と徳、この二文字が人を動かすのである。(小さな悪だからといって、けっして行ってはならない、小さな善だからといって、けっして怠ってはならなぬ、との教え。)

◆背景:呉との戦いに敗れ、後事を丞相・諸葛孔明に託して死去した蜀の劉備が、息子の劉禅にあてた遺書の一節です。

賢とは聡明さ、徳は人徳を表し、部下や国民を感服させ上手く用いるには、武力や権威ではなく聡明さや思いやりの方が重要だという。関羽、張飛、諸葛亮などの有能な人物から信頼を受け、国をつくり上げた劉備の真骨頂があらわれています。

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