高めの目標に挑む 中国で社員の自己成長を促す

 

 

貧しい生活を強いられた時代に懸命に仕事に励み、
マンションを購入し、マイカーも手に入れ、いわゆる「小康」を実現した世代。

その子供たちが今は社会の第一線で活躍しています。

会社にとっては、一人っ子政策で何不自由なく育った彼らには、
ハングリー精神は希薄で「事なかれ主義」が色濃い「問題世代」で、モチベーションに頭の痛いことです。

小康:暮らし向きがまあまあであること

 

 

余計なことをしたら損

ある営業社員が私のところにきて、「今日は○○公司へ見積書を提出に行きます。値引きはいくらまでならよいでしょうか?」と聞きに来ました。

掛け値なしの適正価格で作成している見積金額を、折衝する前から値引き許容範囲を教えろというのです。

 

こんな社員に限って、「総経理の指示によって△△%の値引きで交渉をしましたが、商談は成功しませんでした。」と。

指示通りやった私には責任はありません、正しい指示をしなかった総経理の責任です、と言わんばかりの”言い訳“を平気で言います。自分の営業力が足りないことやクロージングの拙さを棚に上げ、責任を人に押し付けるやり方です。

 

また、月初の営業会議で、営業担当者に「今月は何件の新規契約を取るつもりか?」と尋ねると返事が返ってきません。もしできなかった場合に追及されることを恐れて、明確には言わない方が得策、という「逃げ」を打っているのです。

それでもしつこく聞くと「1件です。」との答え。

ゼロとは言えないし、仕方なく「1」という最低限の数字を出したのだと思います。まことにイラッとくる消極的な姿勢です。

 

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高めの目標を

営業は計画経済体制下では必要のなかった職種です。改革解放以降、歴史が浅くやむを得ないところもあります。

少し大きな目標を設定して達成できずに叱責をされるより、小さな目標でやったほうが良いという考え方が支配的でした。

言われたことだけをやっていれば給料はもらえる、といった事なかれ主義が当時は普通でした。

しかし、これを一歩抜け出さないと社員の成長も会社の発展も期待できません。

 

会社規定の見積額で懸命の折衝努力をしたというのなら別ですが、ゲームのような駆け引きでは成長できるはずもありません。

 

また、1カ月の新規契約取得目標を「1件」とすると、脳には「1」という数字が刷り込まれます。相応の努力をして「1」に到達したら目標達成で、活動は終了し「2」の可能性は限りなく少なくなります。

 

仮に目標を「3」とすると、脳から手足への指令も「3」となり、「1」に比べ遥かに活動は増えるはずです。営業は相手あってのことですから、それでも結果は「1」や或いは「ゼロ」ということもあるでしょう。

その時に、日本のように頭ごなしに「何やってんだ!」「自分で言ったことくらいやってくれよ」では、せっかく次月以降につながるはずの芽を摘んでしまいます。

 

「1」しか言わない営業員が多い中で、「3」を宣言したその勇気を称えるべきです。そしてその時の活動量は次月以降に必ず実を結ぶはずです。どちらが自己成長につながるかは明白。

 

それを続けることによって社員達は成長し、会社の業績は拡大すること間違いなしです。

そうして成長した社員はそれなりの役職や待遇を享受できることになり、中国人にとって大事な面子を上げることにもなりました。

徐々に若い社員達の意気が上がり闘志が湧いてきたように見えました。

 

 

総経理の腕次第

目標は高めに設定するようにリードし、結果に対しては寛容な態度で当たること、その繰り返しが社員の自己成長を促し、会社の業績を伸ばすことになります。

日本では当たり前のことでも、「セールス」の歴史が浅い中国では、社員に対して根気強く話し込まなければなりません。総経理(社長)の腕にかかっているのです。

ツボにはまったときの爽快感は忘れられません。

 

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 ♠♣♣ 中国ビジネスを成功に導く ことわざ・格言を解説 ♣♣♣ 

 

多一事不如少一事 / 事なかれ主義

◆中国語発音:[ duō yī shì bù rú shǎo yī shì ]

◆出典:清·刘鹗《老残游记》

◆意味:事を余計にするよりも、事を控えたほうが良い、との意。触らぬ神にたた

りなしという消極主義。

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[解説]

 

意气风发 / 意気軒昂

◆中国語発音:[ yì qì fēng fā ]

◆日本語表記:意気風発

◆出典:三国·魏·曹植《魏德论》

◆意味:意気盛んであること。

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社員を叱るにも作法が…。 責人要含蓄もご覧ください。

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