中国ビジネスの持続発展は「脱お友達」から その心は…

 

 

日本でも中国でも責任者が
自分の周囲に子飼いのような部下を配置し、運営をする人が少なからずいるようです。

日本ならいざ知らず、中国で責任者を張っている日本人が同じようなことをやると、
施策が的外れになり、一般社員からソッポを向かれたりすることになりかねません。

中国ビジネスを健全に発展させたければ、
そういった愚かなことは廃さなくてはなりません。

「脱お友達」は政界だけのことではないのです。

 

 

長い歴史の中国を「わかった」と誤解

日本から2泊3泊程度の出張に来て、さも中国がわかったようなことをいう日本本社のお偉いさんは論外として、中国現地に駐在して何年か経つとわかったような気になります。

しかし、何千年もの歴史につながった現代中国ですから、その程度のことでわかるわけはないのです。

 

中国ビジネスを展開する日本人の最大の武器は、日本の市場競争の中で揉まれてきた経験です。

その経験をもって、中国市場の中で拡大戦略や施策を打とうと考え、是非について自身を取り巻いている中国人幹部社員に意見を聞きます。

 

総経理に異を唱える社員は貴重

中国人社員にとって「総経理」は絶対的ですから、よほどでない限り異を唱える中国人幹部はいません。すると総経理は自分の方針が正しいと判断し実行することになります。

これが、場合によってはピント外れなことをやってしまうことになります。

そんな悲しいことが起こらないようにするには、自分の周りの中国人幹部の中に「物を言う」「異を唱える」ことができる人も置いておくべきです。

 

私は成長軌道に乗っていた大連の会社をさらに発展させる段階で、部門責任者であった中国人幹部社員4名を副総経理(副社長)格に任命しました。

彼らに経営幹部として日常の運営を仕切ってもらうとともに、会社方針や様々な施策を打つときに、事前に彼らの意見を聞いてその是非や修正を行うようにしました。

概ねは私の考えに同意を得られますが、その中の一人だけ、時々異を唱えるのです。それはよくないとか、修正すべきであるなどの意見を言ってくれます。

そういう時には、その理由を聞いて私が納得したときには修正をしました。何回かそんなことがあり、おかげで的外れなことになりませんでした。

これがもし、皆が「イエスマン」であったらと思うとぞっとします。

もちろん、中には絶対に譲れないこともあって、そんな場合には私の考えを更に詳しく説明し、相手が納得するまで説得したりもしました。

 

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中国現地をわかっているのは中国人

総経理と言っても人の子。常に正しい判断をしているとは限りません。まして異国で会社を運営している日本人としてはなおさらです。

会社の総責任者である総経理が、もし正しくない判断をした時は会社としての問題となります。その影響は業績の低迷や現地社員の離反といった現象になって現れます。

 

現地のマーケットや社会のこと、一般社員の現場における悩み等々、総経理の私よりははるかによくわかっているのが中国人幹部です。

総経理に対して異を唱え、現地に根差した意見を言ってくれる、いわば「反対勢力」の存在はむしろ必要だと考えます。

 

総経理を裸の王様にするかしないかは自身にかかっている

中国古来の「我を非として当る者は吾が師なり」という言葉を肝に銘じるべきです。

総経理として、自分の周辺に反対意見を言ってくれる人も置くべきである、というのが私の持論です。

自分の意見を堂々と主張できる部下の存在は、実は総経理である自分を成長させてくれる存在でもあります。ひいては業績の拡大に寄与することになります。

一方で「我に諂諛(こびへつらう)する者は吾が賊なり」との言葉も忘れてはなりません。
おべっかや耳触りの良い言葉を発してくるような人は賊と思えということです。

確かに、自分になびいてくれる人ばかりで周囲を固めた方が、会社運営はやりやすいと思います。

しかしそうすると正しくない判断をした時や暴走した時に諫めてくれる人がなく、結果的には会社運営がうまく行かなくなってしまいます。

 

会社の業容を拡大させるうえで、総経理である自分を「裸の王様」に祭り上げさせないことが大事です。その責任は総経理自身が負うべきであると思います。

 

中国ビジネスの持続発展を望むなら…

  1. ものをいう幹部を総経理の周辺に置き、その意見に耳を傾ける。
  2. その意見は会社のためになるのか、ただ彼自身の利益のためなのか、総経理は判断する。
  3. 総経理は方針などの修正を検討する。
  4. 実行する。必然的に成功する。

時には耳の痛いことも聞かなくてはなりません。総経理とはしんどい職務なのです。

 

(独り言)

とはいっても、自分の周りは反対意見を言ってくれる人ばかりでは、疲れてしまいますので、取り巻きの半分以上は「イエス」を言ってくれる人が好いと思います。凡人の私が楽しく正しく、そして力強く会社を運営するための智慧です。

 

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 ♣♣♣ 中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言を解説 ♣♣♣ 

 

非我而当者,吾師也 / 我を非として当る者は吾が師なり

◆中国語:[ fēi wǒ ér dāng zhě, wú shī yě ]

◆出典:荀子

◆意味: 私が間違っていると叱り正してくれる人はわが師である。

◆解説:実はこの後に、「是我而当者,吾友也」(私は正しいとして認めてくれる人は、わが友である。)という言葉が続いています。

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[解説]

 

谄谀我者,吾贼也 / 我に諂諛する者は吾が賊なり

◆中国語発音:[ chǎn yú wǒ zhě, wú zéi yě ]

◆出典:荀子

◆意味:我に諂諛(てんゆ)する者は吾が賊なり。

「諂諛」とはこびへつらうこと。 自分におべっかを使い、甘い言葉でやってくるような人間は賊と思っていた方が良い、との意。

◆解説:このような自戒の念が上に立つ人間にとっては特に必要と思います。それでなくても部下からは「よいしょ」されることが多いのですから。

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