中国で 使用済みの乗車券の行方は…

 

 

2004年当時、瀋陽に出張するとき、
虎のイラストが描かれた、「虎跃快客」という名の高速バスを時々利用しました。

このバスは現地の日本人の間では通称「虎バス」と呼ばれていて、結構人気がありました。

 

 

特急列車も楽でない…

例えば、私がよく使った特急列車は、寝台列車でコンパートメントに2段ベッドが2つあります。
早朝大連を出発してお昼前に瀋陽に到着するまで約4時間、寝台に寝転がってますので楽は楽なのですが、
見知らぬ中国人3人と同室で4時間は結構きつい旅です。

 

中国人の乗客は他の乗客にはお構いなしで、中には瀋陽につくまで電話かけ詰めの人も。それも、「俺は今から瀋陽へ出張します。そのあと長春と北京を回って何日に大連に戻ります。」と、そればっかりをいろんな人に延々と電話している人がいました。

きっと、当時は遠くに出張すること自体が自慢できるステータスだったのでしょうね。
そんな場面に居合わせるともう最悪。イライラがつのります。

虎バスはとてもリラックスできます

その点この虎バスは、思いのほか静かで、一人シートの列と二人シートの列があります。
一列一人のシートを選べば、リクライニングさせてゆったりと座れ、よく眠れるのです。但し、貴重品には注意しなければなりません。(列車の同じですが…、運賃の安い乗り物は高い乗り物に比べて、すりや置き引きなどの安全度は低くなるようです。)

その始発と終着点が私の住んでいたアパートの真ん前にありましたので、利便性は最高です。

で、この「虎バス」、終点に近づいたころ、いつも「感恩的心」というタイトルの曲が車内に流れます。

日本でも活躍した台湾の歌手、欧陽菲菲(オウヤン・フェイフェイ)が歌った曲だそうです。「どんな苦難にも負けないで、運命にも感謝し、恩義を大切にする。」そんな感じの歌詞なのですが、メロディーが心に入ってきます。

「感恩的心」の曲は、テレビドラマ『おしん』が、台湾で『阿信』の名で放送されたときのエンディングソングだったそうです。もちろん中国語ですが、なかなかの名曲です。

使用済み乗車券…

大連からハルピンへの列車の乗車券です。(2002年当時)

さて、瀋陽の終点に着いてバスを降りでターミナルの出口に向かうと、待ち構えていたおばちゃんが、使用済みの乗車券をくれと言っています。

聞くところによると、使用済みの乗車券をもらって、それを必要とする人に転売するのだそうです。つまり、カラ出張の証拠書類として重宝されていたそうです。(一般的には会社では領収書代わりに使うため、駅やバスターミナルでは出口で確認後乗客に返してくれます。)

そういえば、私の会社でも出張旅費の精算には領収書の代わりに使用済みの乗車券を添付することになっていました。

需要があってのことでしょうが、よくそんな“商売”を思いつくものです。そこ頃から10年以上もたった今でも、そんな光景が見られるのでしょうか?

実は当時高速バスの事故が他地域で発生し、安全面からもっぱら列車を利用するようにしました。
今では、高鉄(新幹線型の高速鉄道)がはるかに便利で、当時のような情景はなくなりました。
でも、虎バスには機会があればもう一度乗ってみたいですね。

 

※欧陽菲菲(オウヤン・フェイフェイ)は、台湾生まれの歌手。1971年、日本デビュー曲の『雨の御堂筋』が 大ヒット。ちなみに私が二十歳すぎのころのことです。

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