気づけ! 羽も翼もできていることを… 「羽翼已成」

 

自分一人で会社を切り盛りし牽引している、

もし、そう思っているとしたら、それは思い上がりも甚だしい。
これは私自身が猛省するところです。

部門責任者たちのローカル社員は間違いなく力をつけてきている。

それに経営者は気付かねばならない。

そして、彼らの力を存分に引き出し、会社としての実力を増大させる。

経営者として腐心すべきはそこにある。

 

 

自分が会社を引っ張っている…と思っていた

2004年といえば、私が大連に着任してからもう5年目です。

仕事もだんだん面白くなり、”もっと上”を目指そうという思いが強くありました。
そして、会社は自分が引っ張っているという強い気持ちで毎日充実した勤務をしていました。

朝は誰よりも早く出社し、社員が出社する前の静かな時間に、前日にたまっていた事務処理を行い、
夜は誰よりも遅く会社を出る。土日はゴルフの予定でもない限り、自宅で資料作りをするという、
そんな状態がずっと続いていました。

 

そんなさ中に突然、狭心症を発病し、20日余り入院生活をし、その間に様々なことを考えました。

入院前は“人生は太く短く”をもって良しとする考え方で生きてきました。しかし、ここで人生を終わらすわけにはいかず、“細くていいから長く生きたい”と思うようになったのです。

 

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気がついた健康のたいせつさ

健康であれば、もちろん仕事ができるし遊ぶこともできます。
仲間や友人との交流もいっぱいできます。体を壊したら何もできません。

優先して考えるのは「健康」です。こんな簡単なことに今まで気がつかず、入院してやっと理解できました。

主治医からは「煙草と命のどちらか一つを選んでください。」と言われる始末です。
それまで一日に二箱吸っていた煙草を、入院した2004年8月25日にきっぱりとやめました。

私は迷わず命を選びました。以来、一本も吸っていません。

 

羽も翼もできていたことにも気がついた

自分がいるから会社は徐々にであったとしても発展している、と何の疑いもなく思っていました。

でも、それは私の単なる思い上がりでした。私が入院で不在であったのに、会社は何も変わらず動いていました。

 

考えてみたら、私が大連に来て5年目、会社自体は設立から10年が経っていました。

中国人の古い社員はその時点で皆10年選手になっていました。

羽翼已成」と言われるように、間違いなく一人前の幹部社員として成長していたのです。この20日余りの時間が私にそれを気づかせてくれました。

 

私が先頭に立って引っ張っていたつもりでしたが、実はそういった古い社員達に後ろから背中を押されていたのではないでしょうか。

もし発病がなかったら、入院することもなくそれに気づくこともなかったと思います。
その結果「短命」の駐在で終わっていたかもしれません。

 

大切なことを気付かせてくれた入院に感謝

病気になることの深い意味を感じ、これを活かさねばと思いました。

それ以後は、可能な限り定時で出勤、退社し、どんどん幹部社員をはじめとする各責任者に権限を委譲していく。そうして、自分は身軽にして、会社責任者としてしかできない仕事を私がする。そんな風に考えるようになりました。

 

そんなことで、病気と入院は会社運営と私自身の生活習慣の両方を大きく方向転換させる、きっかけになりました。それが12年半にもわたる長期駐在を可能にしたのではないかと思いました。

仕事に対する姿勢も変わりました。社員のみなさんとの接し方も変化しました。

会社の大発展の新しいステージはこの入院から始まったと確信しました。

 

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羽翼已成 / 羽翼已に成る

◆中国語:羽翼已成

◆中国語発音:[ yǔ yì yǐ chéng ]

◆出典:「史記」留侯世家

◆原文:多欲易之,彼四人辅之。羽翼已成,难动也。

◆注釈:漢の高祖が皇太子を廃しようとしたが、四人の賢者が太子の補佐をしている様子を見て、「太子にはもう羽も翼も出来上がっている。もう廃することはできない。」と言って、皇太子の廃位はなくなった。補佐をするものが従い付いていて、既に一人前に成長している、との意。「羽翼」は転じて「補佐」の意。

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