まさか! 中国で人生初の入院 お笑い混じりで乾坤一擲の大勝負

 

何事もシステマチックに動いている日本の病院とは違い、
中国病院ではアクシデントや私にとっては“想定外”のことが続出。

それをも受け入れ、(楽しむことは難しいが)こんなことがあるのかと感心することができれば、
少しは気が楽になりますよ。

「非常事態」の中でもそういった心持を大切にしたいものです。

 

▮急きもせずあわてもしないで続く点滴

本来ならさっさとカテーテル手術をすればいいのですが、合弁パートナーが手配してくれた私の主治医は、ちょうどドイツの学会に出張中でしたので、帰るまで一週間ほど手術は待ってほしいとのことでした。2番手の医師に執刀してもらうより、ドイツからの帰りを待った方がよいとのアドバイスです。

ベッドの上では抗うこともできず、また、異国の地でもありお説に従う方がよいと思いました。

 

その日から医師の帰るまでの間、毎日ベッドに寝て点滴です。心臓の点滴は負担を和らげるためスピードが遅いのだそうで、終わるまで長いときは8時間ほどかかったときもありました。

こちらから指名した医師が不在ということですから病院側は急きもせず、点滴の毎日が続いたということです。

 

点滴中はベッドから窓越しに、空を流れていく雲をずっと見つめていました。でも、そんな日が一週間も続くと、果たしてここから出られるのだろうか、など思うようになり気が滅入ってきます。

そして並行して、心電図、CT、MRI、それから聞いたことのない画像検査など、その病院で可能な設備を使ってあらゆる検査を行い、「心紋痛」(日本では狭心症)と確定診断されました。

 

▮冠動脈に狭窄が

冠動脈の1か所が70%くらい塞がっていて、そのCT写真を見せられた時はゾッとしました。血流が悪い時に胸の違和感があったようです。

そして待つこと一週間、やっとその主治医が帰ってきました。

早速、私の病室に回診をしていただき、翌日手術するとのお話でした。いよいよ私にとっては”乾坤一擲”の勝負の時です。

手術の準備が始まり、看護婦さんの行き来などがあわただしくなってきました。手術は足の付け根からカテーテルを挿入し、冠動脈の狭窄している箇所にステントを施すものです。

 

そのため剃毛が必要で、若い無表情の看護婦さんがやってくれました。そんな恥ずかしさに耐え、翌日に備えた準備が整ったころ、主治医の先生が再び訪れ、「実はカテーテルの機械が故障していることがわかった。予備の部品は置いていないので緊急輸入する。もう一週間待ってください。」とのこと。

私は「そんなこと言われたってもう毛はありませんよ…。」近くにいた、看護師や会社の社員達と一緒に思いっきり笑ってしまいました。

 

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翌日からまた点滴が続きました。

一週間後、再び主治医が部屋に来て、「部品を交換し故障は直ったので明日手術します。」ということになりました。

 

そして主治医の先生は続けて「でも貴方は3番目にやります。前の二人の手術がうまくいけば、機械に異常はないということです。ですから安心してください。」とのことです。

一瞬ユーモアかなと思いましたが、そんな場面でもなくどうも本心でそう言ったのだと思います。そのあと、看護婦さんがまた剃毛に訪れ、(二度目の今回ももちろん恥ずかしかった。)準備完了です。

 

▮ついに手術が成功

手術当日はまず精神安定剤を飲み、手術に臨みました。局所麻酔ですので主治医と話をしながらの手術です。

その先生は日本に2年留学していたとのことで流暢な日本語を話しました。おかげで人生初の手術でしたが、ずいぶん緊張をほぐしていただきました。手術自体は約40分で順調に終了し病室に戻りました。

 

その日の夜は止血のため動けす、眠れませんでした。翌朝、止血帯が外されついにすべてが終わりました。その後、少しの養生のあと退院の日を迎え、久々に吸った外の空気がなんとすがすがしかったことは生涯忘れられません。

 

大学病院でもあり、医療機器は最先端のものが揃っていました。

後日、一時帰国した折に、持ち帰った手術を記録したデーターを日本の医師に見せたところ、すばらしい、医療設備も最先端のもので、(予算の少ないその病院は)うかうかしていると中国に追い越されそうだ。との評価でした。

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▮中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言

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孤注一掷 / 乾坤一擲

◆中国語:孤注一掷   [ gū zhù yī zhì ]

◆日本語表記:孤注一擲

◆出典:《宋史•寇准传》

◆元の意味:有り金を全部はたいて勝負にかけるとの意。

◆注釈:成功するか失敗するかという運を天にまかせて冒険するさま。”一か八か”の勝負に出る。

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