天下取りの条件は健康に長生きすること 酒に命を懸けるは愚行

 

私が大連に赴任した当時はまだ「酒を飲まずして仕事にはならない。」
という雰囲気が強く、得意先や政府機関とは食事と酒が必需でした。

ですから、酒が飲めない人にとっては、結構辛い時代でした。

しかしながら、だからと言って酒に命を懸けるのは愚かであり、
最も大事な健康を最優先に考えるべきだと言えます。

私の駐在期間中に得た結論は「酒を飲まずとも仕事はできる。」ということです。

 

 

 

酒飲まずして仕事にならず…?

「坂の上の雲」で知られる旅順は大連市街地から小一時間のところにあり、今は大連市の一部になっています。私が着任した2000年当時は、街の中で対外的に開放されていない場所があちこちにありました。そして、その未開放エリヤの中に私の会社の旅順営業所があったのです。

 

理屈上は、社長であるにもかかわらず、未開放エリヤであるがゆえに立ち入ることができなかった自社営業所というわけです。

初代の総経理が、人脈を頼って特別に許可を取得し事業所展開をしたそうです。

 

そこには、会社の現地のスタッフや所長が頑張っており、私は着任間もなく、スムーズな業務展開のため、そこの政府当局を訪問しました。

 

その日は局内で挨拶が終わった後、近くの中華レストランでお昼の会食。お決まりの会食とはいえ、真昼間、まさか…。

定番である白酒で乾杯の嵐です。白酒は「小杯」と言われる一口サイズの小さなグラスで乾杯するのが常ですが、当時の旅順はまだまだ都会の上品さは感じられず、普通のグラスになみなみと白酒を注ぎ、相手の方も顔をしかめながら乾杯するのです。

私はそんなに飲めるわけではなかったのですが、社業の発展のためにかなり無理をして乾杯の誘いに応じました。

 

スポンサーリンク

 

何とか会食は乗り切ったのですが、とても仕事ができる状態ではなくなってしまい、フラフラでアパートに帰りました。その間ずっと胸の悪さを我慢していたのですが、部屋の玄関を入るや否や玄関でやってしまいました。あと5秒こらえきれず、玄関の靴脱ぎのところでゲロをぶちまけてしまったのです。

 

数時間後にベッドの上で目が覚め、何が起こったのか思い返しました。ふと気がつくとベッドの横にはズボン、その先にワイシャツ、ネクタイ、上着・・・と玄関に向かって順番に脱ぎ捨てた服が落ちているではないですか。そして極めつけは、玄関の生乾きの吐しゃ物。仕方なく自分で掃除をしました。

 

その頃は、お客様や政府機関の方々との宴席の機会が結構あって、酔いつぶれたこともたびたびでした。酒なしでは商売ができないと言われていた頃です。

 

中国では昔から「酒は事を成し遂げもするし、ダメにもする」と言われています。

そういう風潮の中でどの程度まで飲めばよいのか、飲んでもよいのかの判断が結構難しかったことを覚えています。

 

その場の自分の立場、相手や周囲との力関係などによってそれを判断しなければならず、新参者の私には簡単ではありませんでした。

 

酒飲まずとも仕事はできる!

その後、2003年にSARSが流行した折に、狭い場所で大勢が集まることはよくないということが言われ、それを機に酒を飲むことがぐっと減りました。

 

急激な経済成長も背景にあり、「酒」よりも「金」に関心が移ったように思います。酒を飲む際にも「白酒」よりは「高級ワイン」が好まれ、同時に、飲み方もずいぶん品が良くなりました。無理強いもせず、飲まなくてもちゃんと仕事ができるようになりました。

 

相手と乾杯し、煙草をすすめることが中国の宴席には欠かせないエチケットでありましたが、今ではどちらも「やらない」という方がずいぶん増えたようです。

 

スポンサーリンク

 

 ▮▮▮ 中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言を解説 ▮▮▮ 

 

酒能成事、酒能败事 / 酒は事を成し遂げもするし、失敗にもする

◆中国語:酒能成事、酒能败事

◆中国語発音:[ jiǔ néng chéng shì, jiǔ néng bài shì ]

◆諺の原文:酒能成事酒能败事 水可载舟水可覆舟

◆注釈:酒は事を上手くも運びもするし、駄目にもする。水は舟を浮かべもするが、転覆もさせる、という意味です。(中国の健康箴言)

▲元に戻る

2

 

 

 

[解説]

白酒(バイジョウ)

◆注釈:白酒(パイジョウ)は、中国の穀物を原料とする蒸留酒。

アルコール度数が52度に達するものもあります。

白酒の“白”は“透明”という意味。中国東北部での宴席で何度も行う乾杯には、普通は白酒を使います。中国東北地方で「酒」と言えば「白酒」ということになります。

飲んだ後で、相手に向かって杯を傾け底を見せたり、逆さにして、飲み干したことを示すのが当地の習慣。

ビールを飲み干す乾杯よりも、白酒の乾杯の方が、酒としての量が少ないのでよい、という日本人強者が結構います。(私はどちらもつらい)

▲元に戻る

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です