個人主義にチームワークをプラス 我々にはそれができる 「八仙過海」

 

 

中国人は個人主義だとよく言われます。
人のことは顧みず、自分を高めていく個人主義は、あまりよく思われていませんが、
私は決してそれを否定はしません。

仕事の場面でいえば、自分の守備範囲には責任をもつということですから。

しかし、それと同時に他の部門にも関心を持ち仕事を進めることが大事であると思います。
お互いが相手を尊重し、チームプレイを大切にしないと、会社に実力はつかないと考えるからです。

もし、その考え方が社員間に希薄であれば、
わかりやすく何度も説明し納得させることが求められます。

 

 

どの部門も責任を果たしているのに、顧客からはクレームが…?

私の会社には大きく分けて総務、業務、営業の3部門があります。それぞれが自分の守備範囲について責任をもって仕事を進めています。

中国での駐在生活が3年半ほど経過したころ、会社でスタッフの皆さんの仕事ぶりを見ていると、どうも気になることが一つありました。

 

各部門が責任を持って仕事をしているというのにもかかわらず、時として顧客からクレームが出ることです。

そんな時、社員に何が問題だったのか聞いても、どの部門からも「私たちは責任を果たしている、何も問題はない。」という答えしか返ってきません。

でも、現実としてはクレームが出ている訳です。それでは顧客満足など得られるはずがなく、仕事のあり方を改善すべきであると感じました。

 

幹部社員に対して、「各部門が責任を持って仕事をしているというのに、顧客から何故クレームが来るのか?」ということについて問題提議を行いました。
一見して問題がないように見えるが、実は問題が隠されているのだと・・・。

 

隠れていたクレームの原因

彼らが言うところの、仕事のイメージを図式化すると左図のようになります。

いくらそれぞれの部門が責任を持って仕事をしていても、真ん中に隙間が残るではないか。

自分の部門の責任は果たしても、会社としてのこの問題は永久に解決しません。

 

そこで私は幹部ミーティングの際に、下図のような絵を描いのです。

それぞれの部門は仕事の範囲を少し広げること、そして他の部門に対し関心をもつこと。このように訴えました。

つまり、自分の部門が担当する範囲は専門分野として、他の部門への関わりを持つことは共通部分として、ともに責任をもって実行することです。

 

部門間の隙間を無くさないと顧客満足は得られない。顧客満足が得られなければ業容の大きな拡大は期待できない。結果として社員の皆さんの生活が豊かにはなりません。

もともと個人主義的な色合いが濃い中で、団結しようだとか、お互いに協力しようとか言っても、それだけでは、ただ言っただけに終わってしまうのは明らかです。

 

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個人主義にチームプレイをプラス

実働部隊である幹部社員をはじめとする皆さんに、個人主義に加えて、チームプレーの大事さをいかにして理解してもらうか、ここにリーダーは腐心すべきでありましょう。

重なった円の絵とともに、船の話をしました。

社員の皆が、同じ船に乗り、一つの目標に向かって前進させます。そのためにはエンジンを管理する人、甲板を掃除する人など、違う部門がそれぞれ役割を分担しています。

いくら甲板をピカピカに磨き上げても、甲板に伝わるエンジン音に無関心であれば、重大事に至るかもしれません。

自分の守備範囲の責任を果たすとともに、他の部門と協調をはかり、それをもって船がちゃんとした方角に向かうようにするのは皆に共通するテーマとすべきです。

ですから皆が乗っている船が正しい方向に進むかどうかは、みんなの肩にかかっている。
お互いが相手を認め、そして尊重する中で、仲間同士の競争を行い、同時に仲間としての協調が存在する。

 

同じ船に乗る運命共同体

中国には「8人の仙人が各々の特技を発揮して、海を渡る」という古い物語があります。会社もそれと同じで、男性も女性も、中国人も日本人も、若い人も、そうでない人も…。いろいろな人がいて仕事をしています。

正に、皆が同じ船に乗っているようなものです。一人ひとり役割は違いますが、目的地は同じです。

そういうふうに機会あるごとに語りかけました。
社員のみんなが少しずつ成長していくとともに、会社組織も徐々に強くなって行くことを実感できました。お互いが相手を認めること。尊重すること。そして競争と協調が表裏一体をなす組織を目指しました。仲良しグループであってはダメ。大鍋で飯を食う時代でもありません。

会社に勤める我々は、「大連丸」という名のひとつの船に乗務し、それぞれが運命共同体の一員であるのだから。

 

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 ▮▮▮ 中国ビジネスの成功を勝ち取る ことわざ・格言を解説 ▮▮▮ 

 

八仙过海,各显神通 / 八人の仙人が各々の神通力を発揮して、海を渡る。

◆中国語:八仙过海,各显神通

◆中国語発音:[ bā xiān guò hǎi, gè xiǎn shén tōng ]

◆日本語表記:八仙過海、各顕神通

◆ 出典:明代「西遊記」

◆注釈:同じ目的を達成するために「各自がそれぞれ腕を振るって競う。」という意味。

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[解説]

大锅饭 / 大鍋で飯を食う

◆中国語:大锅饭

◆中国語発音:[ dà guō fàn ]

◆日本語表記:大鍋飯

◆意味:すべての人が同じ待遇を受けること。

◆背景:1950年代末、人民公社には食堂が設けられ、そこでは誰もが平等に食事を供されたそうです。(つまり働いても働かなくても飯にありつけるということでした。)

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