順風の時にこそ慎重・謙虚に 魔は天界に棲む

 

魔は天界に棲むという。

順風満帆、よい時にこそ慎重に、謙虚に振る舞い、慢心を起こさないよう
自身を引き締めねばならない。
もし、油断し破たんすると、せっかくそれまで築いてきたものが、一瞬にして消えてしまう。

 

 

 もろくも崩壊した”長期政権”

1997年、私はある地方の中心支社の支社長を務めていました。ちょうど入社して26年を経過した頃です、その支社長職に着任してから6年目に入った頃で、私は“長期政権”だと冗談っぽくもそのことを自負していました。

しかし、その年の初夏、私が担当していた組織で、部下社員の不祥事が発生しました。それも3ヶ月間に立て続けに3件も。本社から尋問のような調査が入り、私は悶々とした日々を送っていました。そして、その結果、管理責任を問われ、重譴責、減俸、格下げ異動という処分を受けました。

 

実は見かけ倒しだった

でも後から思うと、もともとそう大した力があるわけではないのに、長期政権だと自慢げに振る舞い、いつの間にか慢心を起こして努力を怠ってしまったようです。

見かけ倒しのロバみたいなものでした。つまり起こるべくして起こった“事件”であったということで、大きく反省しました。

その時、私は失意のどん底に突き落とされ、自分の能力の限界を感じ、退職を決意しました。当時は48歳。新たな仕事を見つけるのも容易ではない年齢でした。それでも妻に話し同意を貰って、私は腹をくくりました。

 

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友の慰留に涙

世話になった社内の先輩に、その日のうちに電話でそのことを告げました。電話の向こうで涙ぐみながら「早まるな。」と引きとめられました。また別の同僚は、その翌日、京都から飛んできてくれました。心からありがたさを感じつつも、一旦決めたことは変わりません。異動日の前日、私は、黙って辞めるのは異動先の方々に非礼であると思い、大阪本部にいる先輩にその旨を伝えに行きました。

ちょうど夕刻でしたので、その先輩は、近くの居酒屋を予約してあるので先に行って待っていてくれとのことでした。私もそこで話をすることにしました。予約の個室に入ると、思いもよらず、すでに数名の方がそこにおられました。

ほどなくその先輩が到着し、皆さんはこうおっしゃいました。「今日はこれから一緒に仕事をする君の歓迎会です。」と。

 

想ってもいない言葉に面食らうと同時に、その言葉が私の心に沁み入りました。「事件」以来ずっと折れていた私の心は、その一言でつながりました。格下げや譴責処分のすべてを受け入れ、仕事を続けることにしました。

その翌日から私の大阪勤務が始まりました。格下げでしたので部下は一人もありませんでした。それでも一応課長という肩書をいただきました。

それに地方の支社勤務しか知らなかった私にとって、都会である大阪での仕事はそれなりに新鮮に感じられました。

また古くからの友人や先輩方からも丁寧に対応していただき、仕事はけっこう楽しくすることができました。

慢心を戒める教訓を得、そして先輩諸氏や友のありがたさを教えてくれた「事件」でした。

 

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黔驴之技 / 黔驢之技(けんろのわざ)

◆中国語:黔驴之技

◆中国語発音:[ qián lǘ zhī jì ]

◆出典:唐時代 柳宗元『三戒』

◆意味:わずかしかない腕前を使い切って、窮地に陥ってしまう例え。

◆解説:中国の貴州にはロバはもともとなかった。その貴州に来たロバが、初めのうちは大きな体と声で虎を驚かせていましたが、すぐにその無能さを見破られて虎に噛み殺されたという寓話。

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